第3話
「ふぅ…」
汗でべたつく髪をかきあげ乱れる棗を見る。
「フゥッ…ッ…ハァッ…」
まだ余韻に浸ってるのかピクピク中が蠢く。
「ちょっと、棗。そんなに締めたらまた勃つんだけど?」
耳元で囁くとビクビクっと体が反応し中の締めつけが強くなる。
「ゆきぃー…ッン…まだ足りないッ…フンッンッ」
僕の首に腕を巻きつけ僕の頬にすりつき腰を動かす。
「これで最後だからねっ!」
強く腰をうちつければ
「ハァンッンッ…アッ…」
ビクビク痙攣しながら、もっともっとといわんばかり
僕に腰を擦り付ける棗。
「ったく。本当欲しがりだな、棗は。
ココがいいんでしょ?」
棗が好きな所を執拗に突く
「あぁっ!も、イくっ…イッちゃうぅぅ!」
「いいよ、イッちゃいなよ」
僕の肩に爪をたてて痙攣する棗。
「ごめんね、棗。
僕はまだだから。」
「ヒァッ…ダメッ…今イッてるからぁっ!」
棗の弱々しい抵抗を無視して腰を振る。
「あぁ、イきそう。
ンッ…」
棗から離れると棗の中から溢れる精液。
「ありゃ、気絶しちゃったか」
棗にタオルケットをかけてそのままお風呂へ向かった。
「ふぅ、さっぱりしたぁ」
棗の体も綺麗にしたし
横でスヤスヤ眠る棗の頭を撫でる。
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「何?」
「あれ?何でゆきが棗の電話に?」
「今棗寝てる。
用があるなら伝えるけど。」
「ゆきもいるなら丁度いいや。
見せたいものあるしそっち行くわ!」
ブチッと電話を切られちょっと嫌な気分。
「んんっ…ゆきぃ?」
モゾモゾ僕に擦り寄る棗。
「まだ寝てていよ。」
棗の頭を撫でながら言えば僕の腰に抱きつきまた眠りについた。
「ゆきー…
そっちで話す?こっちで話す?」
寝室の扉からひょっこり顔を出してこちらを見るクリーム色の髪の毛を軽く遊ばせた男の子。
「棗離してくれないからこっちで良いよ、要。」
「ん、わかった。
えとね、知ってると思うけど僕転校生が転校した時から絡まれてるんだけど…」
「棗から話は聞いてたよ。
因みに、僕も今日から。」
クリクリの目をでっかくして驚く要。
いつもは髪の毛で顔を隠しているが
ひっそりと親衛隊がいる要。
構ってもらいたくないのをわかっているからひっそりと要を助けるまともな親衛隊である。
「わぁっ!それは知らなかったや…
えとね、それでこれ見て?」
見せられたPC画面には転校生山田紀紗季の経歴が書かれていた。
裕福な家庭に産まれ私立のエスカレーター学校に行くが親の都合で此方に。
「今見せたのが表向き。
それで、これが本当の山田紀紗季。」
そこには、裕福な親に捨てられ施設に行くが
施設では施設長にレイプされ警察に保護。
その後、施設を転々としてこの学校にきた。
「わぉ、だいぶ違うね。」
「うん、僕もそれが不思議で色々調べたんだ。」
少し眉間にシワを寄せて僕を見る要。
「どうやら彼には、何人かパパが居るみたい。」
「パパって親のパパじゃなくて
定期的にお金くれるパパだよね…?」
「そう、そっちのパパ。
その内の一人が裏の人でその人が山田紀紗季のプロフィールを誤魔化してこの学校に入学させたみたい。」
「ふぅん。
要。要は何が引っかかってるの?」
ずっと眉間にシワを寄せっぱなしの要に聞く。
「んとね、そんな事してくれる人が居るのに
何でこの学校なのかなって。
僕達は、この学校の階級制の楽さや理事長の人柄とかで選んだけど
そうじゃなければ自分の能力で生きてく学校でしょ?
幾ら書類を偽っても抜き打ちテストや能力テストは回避できないよね?
わざわざ此処じゃなくても他の学校に行った方が将来に役立つと思うんだ。」
「それなら、答えは1つなんじゃない?
此処に、彼の目当てがあるんだよ。
要。もう少し彼の過去調べてみてよ。
んー、そうだなぁ。特に幼少期の事。」
「わかったっ!
ゆきは、明日からどうするの?」
PCを鞄にしまって首を傾げて僕を見る。
「棗次第かなぁ。
何か面白い事見つけたみたいだし。
要も朝まで寝な?
朝になったら起こしてあげるから。」
空いてる僕の横をポンポン叩けば鞄を床に置きモソモソベットに入る。
「ふわぁ…おやすみぃ、ゆき」
「おやすみ要。」
要の頭を撫でて閉じていた本を開き読書に戻った。
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