僕の平和な日常。

葉叶

第一章

第1話

僕が通う学校は全寮制の山奥にある。

山奥にあるが学校内にスーパーや服屋があったりと不便な事はない。

しいていうなら、虫がたまに部屋にいる事くらい。


僕が通う学校は、少し特殊で

生徒の能力によって階級がわかれ

階級によって食事メニューや月にもらえるお金、部屋全てが違う。

階級は上からSX S A B C WX

SXは、10年に一度出るかどうかの天才しかなれない。

過去にSXをもらった生徒は、現在その名を知らない者は居ないほど有名人揃い。


逆にWXは、最下層であり

部屋は雨漏れなんて当たり前で外見は物置小屋。

食事は残飯みたいな物しか出ない。

だから皆WXにはならないように必死になる。


因みに僕は普通のB。


「今日転校生来るってよ!

可愛いといいなぁ」


「それな!!

でも可愛いならBには来ねぇだろ!」


へぇー、今日転校生来るんだ。


僕は教室の隅に静かにいる普通の生徒。

まぁ、友達は居ないけどね。


ガララ


「おーい、席につけー」


怠そうに欠伸しながら寝癖なのか天然パーマなのかわからない髪の毛をモサモサしながら入ってきたのは

Bクラス担任の山梨 結城。

顔はいいがだらしなく、それでもそれが可愛いらしく中々人気がある。


「今日は、転校生が居る。

あー、入ってくれ。」


ガララ


おずおずと入ってきた転校生にざわついてたクラスメイト達が一気に静かになった。


転校生は、モサッとした頭に

瓶底メガネ

何故か限界までズボンを上げていて

ツッコミどころ満載な風貌をしていた。


「あー、簡単に自己紹介してくれ。」


「え、えっと、オレ…嫌…僕

山田 紀紗季(きさき)です。

よ、よろしくお願いしますっ!」


未だ衝撃がとれないのか固まったままのクラスメイトとどうでも良さげな担任。


…これは、荒れるなぁ…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る