概要
いつまでも眺めていたいと思う。この気持ちは〝恋〟なのか……?
二十三歳。会社員の秋崎伴也は、長身・釣り目、趣味は人間観察と読書という何処にでもいる普通の男。
ある日彼は、中途採用された事務係の宇佐見菜穂と出会い、仕事に慣れるまでの間、教育係として彼女の動向を見守ることになった。常日頃から人間観察をするのが癖になっていた秋崎は、自らの仕事もこなしつつ、こっそりと新人の宇佐見の観察を始めていた。
一見し、宇佐見を平凡な女性だと思っていた秋崎だが、観察を進める内に彼女の一癖も二癖もある人間性が明らかになり……―――
一組の男女が出会い、そしてお互いの想いに気がつくまでの約二か月間を描く。
物語は基本、一人称です。ネタバレすると、『七月』からやっと恋愛要素が出てきます。実に遅い。
一応、社内恋愛を描いてますが、会社組織の事情には疎いので無理がある
ある日彼は、中途採用された事務係の宇佐見菜穂と出会い、仕事に慣れるまでの間、教育係として彼女の動向を見守ることになった。常日頃から人間観察をするのが癖になっていた秋崎は、自らの仕事もこなしつつ、こっそりと新人の宇佐見の観察を始めていた。
一見し、宇佐見を平凡な女性だと思っていた秋崎だが、観察を進める内に彼女の一癖も二癖もある人間性が明らかになり……―――
一組の男女が出会い、そしてお互いの想いに気がつくまでの約二か月間を描く。
物語は基本、一人称です。ネタバレすると、『七月』からやっと恋愛要素が出てきます。実に遅い。
一応、社内恋愛を描いてますが、会社組織の事情には疎いので無理がある
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!あーーもう、この二人かわいい!!
主人公の秋崎くんが、中途で入ってきた宇佐見ちゃんの教育係になって、だんだんと思いを寄せるようになり…というお話。派手なストーリーはなく、ささやかで細やかな日常がつづられます。
秋崎くんはタイトル通り「人間観察が趣味」。といっても人間だけでなく、仕事や生活など幅広く観察していて、私のような「取扱説明書やお菓子の箱の裏面の説明書きまでついじっくり読んでしまう人種」にはその観察内容の細かさがたまりません。
読んでいくうちに、「そんなに心配しなくても…」「いや、そこは気にしないんかい!」など秋崎くんに対するツッコミが生まれ、「あれっ、いつの間にか『私が秋崎くんを観察している』…?」という事態に。そ…続きを読む - ★ Good!ささやかでこまやかな 一歩前進
目つきが悪くて、人間関係がちょっと控えめな感じのする先輩社員の秋崎
小柄で控えめさがオーラとなって見えないような、何かに恐縮しているようにも見える新入社員の宇佐美
2人の恋は観察という行為でほんのわずかに湧いてくる。
控えな様子のその裏に、彼女の人生を想像するだけの細やかさ、落ち込んでいる彼女になんて声をかけていいのかわからない、控えめな不器用さが見えます。
女王様的な姉の下で、前に出ずに一歩引いたパーソナリティが形成されていったのだろうというキャラクターの説得力が光る。
控えめな秋崎
控えめな宇佐美
どこにでもあるようなささやかな日常の中に、ほんのちょっぴり進んでいく恋の行方…続きを読む