能力特区

科学が発達し、受精卵の遺伝子操作が一般的になってから200年を過ぎたころ、遺伝子操作を受けた人々の孫世代の一部に特殊な能力が芽生えた。

手を触れずに物を動かす、姿を消す、人間には明らかに不可能な速さで動くなど、従来の科学では説明できないそれらの能力を人々は”魔法”と呼び、恐れた。

初めのうち、”魔法”使いは迫害されて社会から隔離された生活を余儀なくされたが、魔法使いの人口が増えていくうちに社会からの隔離に限界が来ることが分かり、また、隔離施設から逃走した魔法使いの犯罪行為に対処するために魔法使いの力が必要になったこともあって、魔法使いを社会に受け入れる取り組みが盛んに行われた。

日本では魔法を用いた犯罪を予防するために、未熟な魔法使いを教育するための都市を各地に作り上げた。これは「特殊…続きを読む