第24話 宣告

桃色がかった霞をまとうそこへ、いつも通り使用済みの砂時計を届けた。変わらず、金色の髪のその人物は黒い少年から殺意とともに砂時計を受け取る。

「君はますます美しくなるね。そろそろ刈られるのではないだろうか。司君、その恨みが消える時が近いよ。」

動けなくした剥製のような少年に触れ微笑む。

「そうしたら君は永遠に輝き続けることができる。君は最高傑作なんだ。」

そうしてその人は去っていく。その最高傑作は決して神の元には戻りはしない。司は少し笑ってそこを後にした。

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