「こ」

「こんにちは」

声が裏返る、小麦色のはだと黄髪のあの子。

コバルトブルー、紺碧、紺青、琥珀、黒灰色、黒褐色、黒青色、細やかな骨灰だった鉱石は心砕く。紅炎の光炎の光景は昏酔へ手招く。

今昔、蠱惑は混沌を招く。恍惚、小躍り、哄笑。

「今宵の月は、金剛石のよう」

孤影の皇女、煌々と輝く湖月に目を凝らす。

「ここに来ないで」

拒む。小寂しい。小寒い。

刻々と恍惚とした眠りの底に、昏々と沈む。

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