「さ」

山紫水明。

燦爛とさざめく寒空の朔。咲き匂う桜と寂しげな五月雨。

鷺、狭霧で叫ぶ。砕片に苛まれる。さめざめと嗟嘆。

賽を探せど、酒息が差し出されるばかり。

逆息はさっぱり意味を持たない。

錆は寂しげに去る。

さようなら。

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