「友よ」
ここにいて、風はまだ、吹いていないから、どこにも行かないで。
君の「友よ」という言葉、翳の間にただよって、死の言葉をささやくのさ。
死んじゃえ。
死にたい、抱きとめられて、君に。
友としてではなく、特別な者として。
教えて、わたし、君に恋してたのかな。
しーらない。君なら、きっと、そう答える。
そーなんか。わたしはきっと、そう返す。
君はうんうん言って、そーいうもんだよ、と続けるのさ。
わたしは頷いて、涙をこらえるの。
恋って、そーいうもんだよ。いつも。
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