硝子の上で踊る君。

硝子の上で踊る君。

足に感じる痛みを楽しみ、

流れる血を眺めて、

気が狂った様に嗤っている。


硝子の上で踊る君。

踏まれる硝子の音を楽しみ、

傷つく自分の足を眺めて、

水の様に踊っている。


硝子の上で踊る君。

人々の叫び声を楽しみ、

あたふたする人々を眺め、

綺麗な足を見せびらかしながらステップを踏む。


硝子の上で踊らない君。

歩けない日々を楽しみ、

治療中の足を眺めて、

ただ静かに嗤っている。


硝子の上で踊らない君。

親に怒られている今を楽しみ、

治りかけの足を眺めて、

反省せずににやけている。


硝子の上で踊らない君。

また硝子の上で踊れる事を嬉しがり、

遠ざかる病室を眺めている、

風と共に去って行く。


硝子の上で踊る君。

君は踊るのをやめない。

なぜなら硝子の上で踊るのが君の生き甲斐で、

幸せを実感出来る方法なのだから。


硝子の上で踊る君。

それが君。

硝子の上で踊る君。

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