第19話

どれくらいだろうかこんなに人と話すのは。ばあちゃん以外だな。

周りはオレンジ色に染まり

夕焼けが眩しい。


空を眺めていると


「あ、あの、私は矢田くんの歌声とても素敵だと思いました。」


えへへと、笑う鈍臭い女。


「だ、だから!忘れろ!」


急にそんなことを言われて俺は

顔が熱くなるのがわかった。

ほかの人に褒められるとこんなにも

胸が熱くなるのか?


「お前、名前は?」


「風美ゆかです。夢は声優になることです」


ふーん、声優ね。


「夢は聞いてねぇ。風美な。」


「すみません笑、つい、、」


ツイってなんだよ笑


「なぁ、なんで、声優が夢なんだ?」


そう言うと鈍臭い女がペラペラと話す。

不良と言われてる俺に警戒心なしで話す女にいつの間にか俺は心を開いていたのか

ポロッと自分の夢について語った。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る