第22話

昨日の1件から少し怒り気味のゆか。

お詫びに言いつつもデートに誘おうか迷ってる時の事。


「ゆかちゃーんおはよ!」


聞き覚えのある声。

柚木園まゆ。同中、俺が1番嫌いな女だ。

ゆかにベタベタしやがって。


「ねね、今日こそクレープ行こ?」


「あっ、えっと、、」


ゆか、断れ〜なんて、心の中で思いながら

静かに様子をうかがう俺は変態か。


「まゆ、やめときな、また断られるだけだよ。」


天海可憐。柚木園の幼馴染か。


ゆかは今日も、その、すみません

と断った。


残念そうに、柚木園は教室をあとにした。

それに続く天海。お前は金魚のふんか。


行きたかったのか残念がるゆか。


「お前、ぼっち?」


「ち、違うよ!ただ、」


ただ、その、なんてごもる、ゆか。

俺は意地が悪いのか、ただ?なんだ?と聞く。


「クレープ苦手だし、矢田くんに負けて奴隷になるのがいやなんですー笑」


「ふーん、せっかくクレープの50offのクーポン貰ったのに」


なんて、ゆかの前でヒラヒラと見せると先程、クレープが嫌いといった女か?

明らかに目とか輝いてね?


「なっ!!ずるい!」


「クレープ嫌いなんだろ?」


「好き!けど、、」


一瞬ドキッとする鼓動。

クレープだっつーの。

何反応してんだおれ。くそか。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る