第18話
入学式も終わりやっと歌える。
いつの間にか雨も上がったらしい。
俺はすぐにでも屋上に向かった。
おばあちゃんに教わった歌を
気持ちよく歌ってる時のこと。
ガチャリと音を立て入ってきた女。
隣の席の鈍臭い女だ。
「なっ!?」
「あれ?」
「お前、なんでここに、、と言うか今の聞いたか?」
「まったく聞いてません。綺麗な歌声で耳に透き通るような美しい歌声なんて聞いていませんよ!」
なんて、ばあちゃんみたいなことを言うもんで嬉しくてテンパるおれ。
「おまっ!いいかい?今のは誰にも言うなよ、絶対だからな?わかったか?」
そう言って鈍臭い女を壁に叩きつけた。
女は唾を飲み込むようにコクリと頷いた。
「あの、その、矢田くん意外と怖くないんですね」
ニコッと微笑む鈍臭い女に
ドキッとする自分がいた。
「は?なんだそれ笑笑」
生まれて初めて言われた言葉に
おかしく思えて笑いがこみ上げ
久しぶりに笑った
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