第25話

どいつもこいつもうぜぇ。

んな目でみるな。

触るな、声掛けてくるな。

うざい、うざい、うざい。


「や、矢田くん!?」


ゆかの声で我に返るおれ。


「わりぃ、痛くなかったか?」


ゆかの手を見ると俺に握られていたせいで少し赤くなっていた。


「これぐらい平気だよ」


全然痛くないよなんて笑うゆかに

愛おしさを感じる。


近所の公園の入口まで来たらしい。

とりあえず近くのベンチに俺は腰掛けた。

ゆかはぺたっと俺にくっつくように座った。


「あ、クレープもらい損ねた!!」


食い意地が張ってるのかプンスカ怒るゆか。


「あーそれならここにあるぜ?チョコだけど」


食うか?なんて俺の食べかけのクレープをゆかに渡す。


「え?いいの?」


「いらねーの?」


てか、これ、間接キスじゃね?

ドキドキと高鳴る鼓動。

体全身が熱くなるのがわかる。


「い、い?いる!?」


ゆかは顔を真っ赤にしながら

俺の食べかけのクレープを食べた。


なぁ、ゆか








お前は俺を裏切らないよな?

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