第一章 第6話「初任務 その1」
俺たちはヘリに乗って上から
「よし!準備はいいな?俺と
「了解!」
「いくぞ!!」
◇◇◇
ヘリへ乗り込む前にチーム分けがなされた。
「まず、月永と発花は別れてもらう。」
「なんでですか?」
「お前と月永のチームワークがいいのは知ってる、だがもうチームは6人になったんだ、早いうちから仲間とのチームワークを形成しておくんだ。こんな緊急事態の時はなおさらチームワークが必要になるからな。」
「了解です!」
当然だな、お互いがお互いに頼りすぎてるところもある、だから今からチームワークを作っておくのは後々役に立つだろう。
ここで、インカムから声が聞こえた。
〈敵の特徴を把握しました。1体は鹿のような大きなツノに鋭い爪をもった人型、1体は腕が4本のあるゴリラのような風貌ふうぼうをしています。〉
「了解、チームAが鹿、Bがゴリラを討ちます。」
〈了解しました。〉
「よし、チームを発表する。」
◇◇◇
俺は落下しながら、
「その重そうなツノ取ってやるよ!」
「
七天抜刀、7種類の剣を背面に円形に並べるように造形し、瞬時に持ち替える俺の標準型。
そしてこの“
わかりやすく言うとエアコンのようなものだ。
極限まで冷えた氷天をツノ目がけて振り下ろす。
頭上からツノに当たるまでに空気中の水分が刀身に氷を作る、これにより硬度アップと氷の追加効果を発揮できる。
容赦無く振り下ろされた刃にツノは耐えられず、本体から切り離される。
切り離されたツノは気力ヴァイタルの粒子となって消えた。
「オオオオオオオオォ!!!」
雄叫びを上げたかと思うと凄まじい勢いで鋭い爪が生えた右手が襲ってきた。
「くそっ!」
空中ではかわしきれない、受けとめたとしてもタダでは済まないだろう。
仕方なく刀で受けようとする。しかし、目の前で爪が止まる。
よく見ると俺を中心に円の形をした光の壁ができていた。
ハヅキの防御術、
「ちょっと突っ込みすぎじゃない?」
「ん?俺は囮だぞ?」
と俺は笑ってみせる。
そう、反対側で隊長が攻撃の体勢を取っていたのを見た俺は、こちらに自然の怒りの注意を引き付けたのだ。
その隊長はというと既に人間で言う腹の辺りまで降下していた。そして、
「
その技名とともに放たれた一撃は見事に腹部にヒットした。
巨体が揺れるほどの衝撃、自然の怒りが膝から崩れ落ちた。
光球を使って俺たちは地上に降りた。
隊長は1人で着地したようだが…
「あの人ほんとバケモンだな…」
「月永、光丘!こっからはお前ら2人でやってみろ!やばくなったらサポートするからな!」
「だって、月永くん」
「まぁあの人がやっちゃったら一瞬で終わりそうだしな」
俺たちはツノが一本になったそいつを見上げる。そいつは今まさに立ち上がろうとしていた。
「いくぞ、ハヅキ」
「オッケー!」
「
俺は
そして、“
「ポイント・ワープ!」
とハヅキは光になって空に設置した
俺もハヅキに続き空中に繰り出した。
「七天抜刀・
俺は刀を持ち替えた、
そして、フルパワーで加熱させ、刀を構え
しかし、このデカブツもそれを止めるべく両手で潰そうとしてくる。
「グロウチェーン!!」
すかさずハヅキが光の鎖でそれを食い止める。
「さすがに少ししかもたないからね!」
「十分!!」
赤熱した刃にさらに影を纏わせ、刀身を大きくする。
「
体に斬撃を浴びせる。
「ボオオオオオオ!」
しかし、まだ倒れない。敵も雄叫びを上げ反撃してくる。
ハヅキのグロウチェーンを砕き、腕を振り回しはじめた。
「きゃあっ!」
グロウチェーンを壊された衝撃がハヅキを襲う、さらに奴の腕が迫る。
「ハヅキ!!」
俺は急旋回してハヅキの方へ飛び上がり迫る腕を止めにかかる。
「七天抜刀・
瞬時に曇天という名の大剣に持ち替え、迫る腕へ振り下ろす。
なんとか腕は弾いたが体勢を整えず剣を振るったために俺は後ろへ飛ばされる。そこへもう一方の腕を奴は振るおうとしていた。しかし、俺は防御の体勢を取らなかったなぜなら…
「私もただ上でボサッと見てただけじゃないんだからねっ!」
と奴の頭上でハヅキが言う、そしてそのハヅキの周りには無数の光の
「
奴は腕を振り回すのをやめ、ハヅキを見上げる。
そして、鋭い爪でハヅキを殺そうと大きく振りかぶる。
「おいてめぇ、俺もいるんだぜ?」
と体勢を立て直し、奴の顔の前まで来ていた俺は右手に影を纏わせはじめる。
「
俺は今出せる最高火力の
「おぉぉぉぉぉ…っらぁああ!!」
そして、奴の振りかぶった腕がハヅキに到達する前に顔面へ拳こぶしを放った。
顔面から吹っ飛んだ奴は起き上がることはなかった。そのまま弱々しい鳴き声を上げながら
◇◇◇
「月永くんありがとねっ」
「お互い様だろ」
と俺たちはこぶしを合わせる。
そして、隊長のもとへ戻った。
「隊長、終わりました。」
「よし、良くやった。俺がでなくても大丈夫だったな、途中ヒヤッとした所はあったが」
と笑いながら出迎えてくれた。
「さて、あっちももう終わるぞ」
ゴリラ型の
そして、今まさにトドメの一撃をダイチが放った。
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