ツルギノ

白地トオル

一、恋心なき恋文の書き方

零字


 「罰ゲーム決定ね!」

   ▽

 「ええ……、勘弁してよお。こないだもアタシだったじゃん」

   ▽

 「まあまあ、そういう時もあるって」

   ▽

 「マジ辛いわ……で、今回は何すんの?」

   ▽

 「××に告白ドッキリ!これでどう?」

   ▽

 「はあ?××?めんどくさ!」

   ▽

 「いや、アイツなら絶対成功するって」

   ▽

 「でもさ、後々めんどくさくならない?」

   ▽

 「じゃあ、アンタの好きな○○にする?」

   ▽

 「いやいや!もう××にするよ、××でいい!」

   ▽

 「じゃあ、早速ラブレター書こうよ」

   ▽

 「はいはい、えーと、××君へ……あれ?あいつの名字って」

   ▽

 「え?こう書くんじゃないの?」

   △

 「こう書くんだよ」

   △

 「あ、そっかそっか」

   △

 「え?」

   △

 「ん?どうしたの?」

   △

 「いや、何でもない」

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