概要
壊れた世界で残ったのは、私と、私の大切な人たちを殺した男――二人だけ。
年に一度の、神様へ歌と踊りを捧げる儀式が行われている時だった。それが現れたのは。
背中に黒い羽を持った悪魔のような姿の男。その男が、儀式で歌を歌う私を連れ去った。
悪魔が現れると世界は崩壊する、という言い伝えがある。彼は、その悪魔なのか。
そして世界は歪んでいく。
空は紫色をした奇妙な雲に覆われて、青い空は少しも見えない。空気はねっとりとして気持ち悪く体にまとわりついてくる。そして人々は――――
残ったのは、私とその男の、二人だけ。
背中に黒い羽を持った悪魔のような姿の男。その男が、儀式で歌を歌う私を連れ去った。
悪魔が現れると世界は崩壊する、という言い伝えがある。彼は、その悪魔なのか。
そして世界は歪んでいく。
空は紫色をした奇妙な雲に覆われて、青い空は少しも見えない。空気はねっとりとして気持ち悪く体にまとわりついてくる。そして人々は――――
残ったのは、私とその男の、二人だけ。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!壊れた世界を貫く純真な想い!!
最初に目をひかれたのは、世界設定でした。壊れた世界という設定ですが、一味違うのが『世界を壊した者』がそばにいるということです。
当然、壊された側と壊した側との間には対立構造がありますが、そこに壊した『理由』が一つのエッセンスとして加わり、物語を展開の読めない構造に仕立て上げています。
人食いなどのエピソードも、残酷さを秘めてはいますが、他のエピソードとも絡み合って、登場人物たちの激しい感情の起伏を生み出していました。
その中で、一貫して輝きを放ち続けた少女の姿には、胸をうつものがありました。また、少女を取り巻く登場人物たちにも、はらはらさせながらも、考えさせられる場面が多かったのも、こ…続きを読む