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    第15話への応援コメント

    (送らせて頂いているコメントにご返信ありがとうございます😌)

    >馴れあいに身をまかせていれば、永遠に自分はゴドウの血をむさぼり続けなければならないところだったのだ。
    >ゴドウは灰となって消えてよかったのだ。
    >ゴドウにとって、オムホロスの愛もまた、ゆがんでいたことだろうから。
    のところ印象的です。

    オムホロスの愛は、私が知っている私の愛とは違うけれど、でもご作品の物語で描かれているオムホロスに、私の感情が反応しています😌

    私とオムホロスは喜怒哀楽のタイミング? 感じ方? は違うけれど、でも、読んでいる私と、作中のオムホロスの考え方とか感じ方などは違っていても、お話に引き込まれています😊🤍
    読んでいて色々な気持ちが起こって、反応しながら、楽しく読み進めています😌

    オムホロスとゴドウさんのふたり、好きです😊

    作者からの返信

    私も自分のキャラクターだからか、オムホロスとゴドウは好きなキャラです。書いていたとき、ものすごく愛を感じながら書いてましたね。


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    第16話への応援コメント

    ルーとオムホロスのやり取りが面白くて好きです。この2人のやりとりをもっと見ていていたいくらいです。

    >だが、この無駄な時間がオムホロスには貴重に思われた。ルーと自分をつないでいた事柄を終えたいまでは。
    のところ印象的です。

    作者からの返信

    オムホロスにとって、ルーは友人にもなりえたんでしょうが、自分がルーの敵であることは分かっていたと思います。


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    第17話への応援コメント

    ツァカタン神の容貌、グロテスクだなあと感じていたので、「ルーは神のあまりの醜さに目をそむけたが、」のルーに共感しました。

    オムホロスがルーに「~ 神は人外の存在だから、いきなり、ミクロな存在に大きな口をたたかれたくないものです」と言うところも印象的です。

    春ひさぎの許婚の青年にとって、コアルパトさんは大切な人で、今は歪んでしまっているけれど、狂うくらいコアルパトさんが大切で、愛してたんだなとと…。
    >「~ どんなに俺が愛しても、愛し尽くしても、声ひとつあげなかったかわいいコアルパト ~」
    に、コアルパトさんもこの青年も、事情を知らないまま長く苦しんでたんだろうなと。とても辛かっただろうなと…。
    ルーに抱かれて声をあげていたコアルパトさんを見て、青年は(もし歪んでいなかったとしても)きつかっただろうなと……。
    魔法使いは、青年とコアルパトさんの人生を壊してしまった…と感じました。

    >「知ってたって、やらせたんだろう!? どうせ!」
    >「そのとおりです、わかっているじゃないですか」
    ここのルーとオムホロスの会話好きです。
    この2人のやりとり面白いです!✨

    作者からの返信

    自分のものである女性器の存在を感じることが出来て声を上げたんです。
    青年とコアルパトは本当なら幸せな結婚をしたんでしょうが。女性体を奪われたコアルパトには初潮が来てなかったのに、結婚を望んだのはそれくらい愛していたからです。

    オムホロスはルーのことを一応、憎めない存在とは思っていますね。でも意地悪なんです。

  • 第18話への応援コメント

    オムホロスが「完全体となった暁には」、「そのときになれば、自分の意志は過去からの数十あるいは数百という亡霊に押しつぶされていようから。」のところ、ゾクッとして、怖いな…と思いました。

    >五感で感じていた肉体が徐々に消えてなくなり、意識だけが大きくひろがっていった。
    のところ、眠りに落ちるときみたいだ、と感じたので、「安全な外殻におおわれたオムホロスの魂はみじかい眠りについた。」のところ、オムホロスは眠ったんだなと感じました。

    作者からの返信

    オムホロスは時期が来るまで隠れたんですね


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    第12話への応援コメント

    >夕暮れになって出歩くなという意味を考えてみたが、夕暮れてみないとわからないことだった。
    のところ、確かに。と思わず頷いてしまいました。少し真理的なもの(哲学的なもの?)を感じ、何かを納得した気持ちです。

    ルーとオムホロスの会話シーン面白いです☺️。2人の性格の違い、目的の違いを感じます。

    「ツァカタンは報酬をもとめる神」とのこと、平和をもたらしてくれる代償として、何かを差し出さなくてはいけない(生け贄が必要?)と感じました。
    優しいだけ、いいものをくれるだけではないんだなって感じました。
    ただでくれるわけではないんだなって。

    オムホロスが「とらえておいた鼠を結界のなかで殺し」たところ、オムホロスにある意味冷たくも思えるものを感じました。
    今から自分はこれをするという意思は感じるけど、(ゴドウさん以外へ)情は向けない(そしてゴドウさんより自分を優先する)、そういう目でじっと鼠を見下ろしているオムホロスの様子が頭の中に浮かびました。


    >初潮のこない、女の匂いもしないような幼い少女が、ルーには性のない生き物にみえた。
    のところ、まだ性交しない(子を宿せない)、まだ強い性欲も少女は「性のない生き物」なのかもしれないと思いました。
    「性のない生き物」というのは、少女が男であるということではなくて、性衝動や性の欲望、相手を性的にむさぼりたいというグワッとあることが、自分がこうしたい、自分は自分であるという、自分が生き物であるということを認識するときに、性が外せない要素である気がするというか……。(←うまく言葉にできない! もどかしい思いです! 頭に輪郭が浮かんでるのに、と…!)


    オムホロスとゴドウさんの交わり。
    ついに…という気持ちです。
    やっとゴドウさんはオムホロスと会えた。
    やっと交われる。
    それでいて、2人がくっついてイチャらぶ甘々ハッピー♪ …にはならないという、これから起こることへの痛さ、切なさみたいなものも予感しています。

    「荒々しい口づけを歯と血で交わし」交わるオムホロスとゴドウさん。
    清らかな乙女が夢見るような、ふわふわした綺麗で清潔な交わりではなく、肉と肉のぶつかり合い、混ざり合いのようなものを感じます。激しさは、えっちよりも暴力みたいな荒々しさがあり。でも性暴力ではない。なんでだろうと思い…、

    >力づくで組み敷くのはオムホロスであり、ゴドウでもあった。
    のところ、いいな…と思いました。
    2人は対等だと感じました。
    そしてそれは女であるわたしには、そこに入れない、そうなれない関係だなって。
    憧れる気持ちと、羨ましい気持ちが交錯しながら、オムホロスとゴドウさんの交わりを見ています。
    オムホロスは身体には女性的な部分はあるし、完全なる男性ではないんだろうけども、感覚として中性的な男性という印象です。ゴドウさんはキメラで(すき🤍)、言葉を封じられているような状態だけど、健康的な男性という印象です。
    いいなあ、私は普段女同士の女性向けの百合が好きだけど、オムホロスとゴドウさんの関係に、いいなあと憧れ、いいなあと羨ましい気持ちです。そして私はそうなれない、女だから。

    そんな気持ちで、色んなことを感じたり、考えたりしながら、楽しく拝読しています。

    作者からの返信

    性について、ジェンダーについてがテーマなのですが、春ひさぎの性への執着は、性欲ではなく、性虐待を受けた女性が、矛盾した認識で、自分自身を大切に出来ず、同じ性による暴力で自分を傷つけるというものに似ていて、セックスで自分が女である証明をしようとしている、自分自身の存在証明をしようと傷つけているという認識です。

    また、オムホロスとゴドウの性交は挿入によるセックスではありません。オムホロス自身の性欲は血や肉を貪ることなのです。その行為で、相手の情報や感情を自分の中に取り入れることが、オムホロスにとっての性交なんです。


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    第11話への応援コメント

    すっかりワイルドな装いのルーが、
    >オムホロスに命じられるままにしぶしぶいうことを聞いていたが、損をしたこともなかったので、いまではすっかり信用していた。
    のところ、なんだか可愛いなって思いました☺️🤍
    動かなくなってから久しいオムホロスの土人形を、ふところに大事にしまっているところも、可愛いなぁと思いました。
    ルーは元々、素直な性格な気がすると思いました。性について深く悩み、思い詰めていても、元々の性格が素直なのではと感じました。
    (人の言うことを疑わずにいられる、素直なままでいられる立場や環境だったというのも大きいとは思うのですが)
    感情が高ぶって荒々しくなることはあっても、ルー(ケセオデール)は親しみやすいひとだな、と思いました☺️🎵

    「カタルガの民に共通する特徴」
    >人々の顔つきは丸く、ふくよかな体格をしてた。肌は黄色く、髪の色は雑多にあった。
    >男の顔はまるで仮面のようで、薄い微笑みは顔の皮に張りついたまま、崩れもしない。
    のところ、日本人みたいな感じかなと連想しました。

    男の愛想のよさを「まるで仮面のよう」「眉ひとつ動かさず、にこにこと」と感じているところ、「ルーは意表をつくように、わざとたずねてみた」ところ、ルーは表面的な友好のポーズや、表面的な愛想のよさを、好ましく思わない感性なんだなと感じました。
    ルーは、素直で、やりとりも率直な気がすると思いました。王女だった頃は、人と接する時は、大人の対応もしていたけれど、本来のルーは、取り繕うのがあまり好きではない、少し狼に似た(?)感性をしているのかもと。
    王女として、妻として、女として振る舞っていた時のケセオデールと、男として振る舞っている時のルーの、振る舞いかたの違いも印象的です。

    男がルーに「あからさまに嫌悪の表情」であっても、ルーは男に「やっとみせた人間らしい表情に、ルーは満足した」ところ、確かにルーならそう感じる気がする!💡思いました。

    そしてついに「春ひさぎのいる場所」について、出てきた…! と思いました!(ドキドキ!)

    ルーの「これ、わたしの名前。だから、脱がない」のところに、今のルー(狼)もまた、ルーの仮面のようなもの(装いのようなもの)なのかもしれないと思いました。
    読み進めながら、性別や立場の仮面や装いに包まれている、内側の素体(?)のルーを辿って旅をしているような(読書で旅をしているような)感覚がしています。

    作者からの返信

    ルーは元々天真爛漫で、確かに素直な性格です。だからケラファーンの女の園の生活が肌に合わなかったのでしょうね。
    毛皮を脱がないのは女性の体を知られるのを恐れてだと思います。胸は少しありますから。

  • 第10話への応援コメント

    >オムホロスはルーと友好を深めるよりも、いずれくるだろう魔法使いとの対決の日にそなえるほうを選んだ。
    のところに、オムホロスの性格や、目的を感じました。

    >悲劇は一瞬のうちに過ぎ去り、ひなはくるはずのないえさをもとめて、ふたたび鳴きさざめいた。
    のところ印象的です。
    悲劇という2文字に、状況が込められて表されていると感じました。
    このひなは、もう親鳥からエサを運んでもらえなくなり、このあと衰弱して命が終わってしまったのではないかと感じました。
    胸が痛む重いですが、ひなもまた親鳥から食料として蜘蛛を与えられ、蜘蛛の命を食していたわけで…。弱肉強食、食物連鎖を連想しました。
    「使役」することは、重いことだと感じ、ひきこまれています。
    「キメラの島」から「生命」の存在のようなものも連想して感じています。

    作者からの返信

    オムホロスはあまり上で動く性格ではないですね。もし、情が湧いているとしたら、ゴドウにだと思います。
    それでも、自分の目的の為には他者より自分を取る存在ですね。
    結局、師匠と変わりない性格なのではないかと。

  • 第9話への応援コメント

    オムホロスが、
    >人形のまわりに用心深く、慎重に、複数の目的と意味を盛りこんだ、おとりの結界を張り巡らせた。
    のシーン印象的です。
    まるで、ミステリー作品で、読者へのミスリードを仕掛けているようだと連想しました🤔

    「なじみのない土地の民家」にいたガラの悪そうな男2人が、ルーによからぬことを考えているようで…、ルーが危ない!😨💦
    オムホロスがついていてよかったなあと思いました😌

    男たちの家、かなり散らかっているようですね。この男たち、掃除とかしなさそうだな…と思いました。
    この男たち、悪い人たちだと思うものの、2人で会話してる時の口調ややりとりが面白いなぁと思いました😄

    作者からの返信

    片付けするという疑念が無いんでしょうねぇ
    チンピラが掃除するという想像を、わたしがしてないというのもありますね。

  • 第8話への応援コメント

    >こんなものをつくらねばならないという事実が、ケセオデールの心に重たくのしかかってくる。目頭が熱くなり、ケセオデールは興奮してどなった。
    のところに、ケセオデールの感情がダイレクトに伝わってくる思いです。

    >「~ ただでさえ女であることがたまらなく不快なのに、本当は男かも知れないのに、女であり続けることなんかできないんだ。 ~」
    >「男のふりをする、いつでも男を捨て去られる女でしかないってね……」
    のところも、ケセオデールの苦しみや自嘲や、悲しさや激情が伝わってくる思いです。

    作者からの返信

    この辺り、ケセオデールが一番悩む部分ですね

  • 第7話への応援コメント

    >オムホロスは王女の不安げなまなざしに気付いたが、ここで助けてしまえば、王女がこのさきずっとオムホロスがいなければ、なにもできなくなってしまうだろうと、見通していた。

    のところ印象です。
    そうしたのはオムホロスの性格や考え方もあるだろうけども、今、不安そうにしているケセオデールに、優しくして助けることも、しようと思えばできるはずなのに、敢えて、ケセオデールがこの先も自分の力で困難をなんとかできるようにするため、敢えて今、少し突き放してるんだな、と感じました😌

    作者からの返信

    オムホロスはあまり感情的にならない厳しい教師みたいなものです


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    第6話への応援コメント

    >犬は忠実にそりに寄り添い、主人をじっと見上げた。
    >「おいきよ、もう帰っていいのよ?」
    >しかし、犬は動かなかった。
    の犬も印象的です。
    忠実は犬はこの後、もう戻ってこない主人をずっと待ち続けたのかな。待ち続けて飢えて死んでしまったら悲しいな、老従者は死んでしまったし、ルーももう戻ってこないと察したら、犬たちは故郷に帰っていたらいいな…と思いました。動物も人間も自然と共に生きているから、自然界の掟の厳しさみたいなものや、命の迫力や儚さも感じながら読み進めています。

    ケセオデールは、これからはルーに。
    ここはケセオデール(ルー)にとって、大きな分岐点かもしれないと感じました。

    作者からの返信

    ケセオデールが意識して男になろうとする下りですけど、それもまたケセオデールにとっては虚しいことなんですよね……


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    第5話への応援コメント

    オムホロスが「つぎにゴドウのもとをおとずれる」時は、
    >そして、それが最後の逢瀬になるだろう。
    のところにドキッとしました。

    >しかし、オムホロスに悲しみはなかった。ホムンクルスの完全体に渇望する本能が、ゴドウに対する執着よりも勝っていたのだ。
    のところ、私ゴドウさんのこと好きで、ゴドウさんが登場すると胸がドキドキするのに、オムホロスのゴドウさんに対するこういう気持ちも好きで…😌💛オムホロスとゴドウさんのふたりの関係、いいなって☺️思ってます😌✨

    オムホロスが魔法使いのことを、
    >だが、そのていどで対抗できるということは、まだ魔法使いが遊びに興じているというだけのこと。
    のところ、魔法使いの性格を感じ、魔法使いのゲラゲラとした笑い声が聞こえてくるような気持ちになりました!

    >ケセオデールはお姫さま育ちであったせいか、他人のいうことを鵜呑みにしてしまいがちなところがあった。
    のところ、ケセオデールのことをなんとなく身近に感じて、ケセオデール好きって思いました😊

    >返事はしたものの、火のまえから動こうとしない王女を見張りながら、オムホロスは手早く粘土でキメラの人形をつくっていった。
    のところ、光景が印象的です。
    音が聞こえてくるのような感覚がしました。

    作者からの返信

    ゴドウはわたしも好きです。
    名前の由来はゴドウを待ちながらのゴドウです。
    この小説をどこで読んだかは忘れちゃいましたが、名前の響きが好きなので、好きっていってもらえて嬉しいです。


  • 編集済

    第4話への応援コメント

    オムホロスが、ケセオデール少年に「なんとしても、ひさぎ女のもとまで少年にはいってもらわねばならない。しかも半年以内に。」と考えているところ、うまくケセオデールを誘導しなくてはいけないというか、(ケセオデールにはそのつもりはないけれど)駆け引きのような…うまくことを運ばないといけない状態なんだなと思いました🤔💡

    イイオルーン神の「人間の理解できる音域から、とてつもなくかけ離れた言語」と、オムホロスの「精いっぱいにせた言葉で両性具有神にこたえた。」の会話シーンが印象的です。

    自分と相手の間にある言語は、同じとは限らないんだなとか。使用する言語は違っても、相手の言語に精いっぱいにせることができたら、会話はある程度通じるのかもしれない🤔と感じたり(難しいかもと思いつつ、通じたらどんなにいいだろう!と思ったり)。

    マイオーン神の身振り「嵐の声」、オムホロスの「そよ風のようなおだやかな風」のやり取りに、空気の振動を感じるような思いです。マイオーン神に本能的な動物的なものも感じるし、意思というか人格や理性も感じるし、オムホロスはマイオーン神に精いっぱいにせた言語で「こたえ」ようとしているし、ここのシーンとても印象的です。


    「老従者の残骸」に、やはり死んでしまっていたんだな…と切なくなりながらも、それでもケセオデールは先に進むんだな、と死と生命を感じる思いです。

    (私、確かな語彙力とか、言葉の正確性などをあまり持っていなくて、うまく言葉にできないのですが、自分含め人の本能とか、動物的なところとか、理性からは少しはなれたところにある、たかぶる生命や衝動
    を感じる思いで、拝読しています)。


    作者からの返信

    ありがとうございます!

    読んでいただいてとても嬉しいです。

    30年前のわたしが聞いたら多分とても喜んだと思います。

    オムホロスはおそらくこの世界の言語は全部話せるんじゃないかなぁ。

    神は私達の知る神ではなく、人類から見るととてつもなく力を持った種族という意識で書いてました。

  • 第3話への応援コメント

    ケセオデールの、
    >ふと死期を感じ、なんとなくうけいれてしまった。
    のところ印象的です。

    土人形(オムホロス)とケセオデールの出会いのシーンも印象的で、読んでいて光景が脳裏に浮かんでくるようです。

    オムホロスが、
    >オムホロスの美しさはつぎはぎだらけのものなのだ。
    >自分は盗まれたものでできあがった生命体だったのだ。
    と考えるところも印象的で、オムホロスがの愕然とした気持ちが伝わってくるようです。

    >提供? なにを根拠にそんな甘い結論に達したのだろう? 魔法使いがお願いをしてもらいうけるような気質の人間にみえていたというのか。
    のところに、まるで魔法使いの意地の悪い高笑いが伝わってくるかのような、魔法使いの性格をすごく感じました!

    作者からの返信

    懐かしい作品を読んでもらえて嬉しいです。

    ケラファーンの章以降、ネクアグアの章より、面白いと思います。
    オムホロスは土人形でしか登場しませんが、ケセオデールとの距離感が楽しんでいただけると思います。

    オムホロスの複雑な心境なんかも、ネクアグアの時より面白いかも。


  • 編集済

    第18話への応援コメント

    ケセオデールと義妹さんのやりとりにドキドキしています。

    ケセオデールの「相手にことかいて見境がなくなるなんて、獣とおなじね」は、ケセオデールは自分自身のことを言っているんだろうなぁと思いました。

    ケセオデールの「おなじようななぐさめならおたがいでできるでしょうに……」のところ、義妹さんの「かき寄せてようやく乳房といわれる代物になるのじゃなくて? それにこの顔」のところ、ドキドキします!
    ケセオデールは本来は男性だけど、外見は中性的な女性で。義妹さんはその事情を知らない女性で。拝読してとてもドキドキしていると段々、どうして私はこんなにもドキドキしてしまうの? という気持ちも強まっていきます。

    ですので個人的にそういう感情が強くなっている気持ちも含め、状態は違えどもケセオデールのことを他人事だと思えず、ひきこまれています。読んでいる人にそういう思いを浮かび上がらせて、まるで自覚させていくような、藍上先生の強い筆力を感じながら読みすすめています。

    義妹さんの「あなたは女臭くないのよ。 ~」の言葉が印象的です。ダイレクトだと感じ、ハッとしました。

    ケセオデールの、
    >だれかが笑っていた。男の声で低く押し殺し、強い酒でのどがかすれ、その口から突いてでてくる。とめることができなかった。
    のところ、ケセオデールの壊れそうな気持ちを感じました。

    >どうしたらいいのだろう。 ~ いったい、自分はなにものなのだ?
    のところ、もう抑えきれず我慢できなくなってるのではないかと感じました。

    >娘はこびを含んだ笑みを浮かべて、じっと王女を見下ろしていた。
    のところの庭娘に、うわぁ嫌な感じだ…と思いました。
    >そのしぐさ、その目は、ケセオデールを完全に男と見立てていた。
    のところ、庭娘はケセオデールの事情を知らなくても、もう男として認識してるんだなと感じました。

    私は今庭娘に嫌悪しているけれど、どうし嫌悪してるんだろうと、読んでいると自然と考えてしまいます。
    庭娘が私と同性だから、私は庭娘のことを嫌だなと感じるのかなとか。
    私はケセオデールに感情移入しているから、庭娘がケセオデールに女を露にして近づくのが嫌なのかなとか。
    でも私と庭娘は女性で同性だから、庭娘の欲を私が否定するのは変かもとか。
    いや同性だからこそ、私は本能的に今、庭娘に嫌悪してるのかなとか。
    自分の嫌な面を見てしまったような焦りを少し感じたり、なぜ私はこんな感想を抱いているんだろう? と自問自答をしながら読みすすめています。(感想が脱線するのですが、小説を読んでいてこういう感覚になるのは、普通にあることなのだろうか? と、「読書」ってどういう状態なんだろうとか、かふと思ったりも)

    >ケセオデールは歯を食いしばり、頭をもたげてくる衝動を押しとどめた。
    のところ、言葉を「あえぎながら吐きだした」ところに、ケセオデールのもう抑えきれず爆発しそうな衝動を感じました。

    必死に堪えて抑えながら、女の喋り方で庭娘を遠ざけようとするところにドキドキとしながら、読みすすめています。

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    多分、庭娘、義妹がケセオデール自身ではなく、また愛しているわけでもなく、単純に自分の欲望や好奇心を満たす為にケセオデールに迫っているのだと分かってしまって、悩み苦しんでいる。

    ケセオデールは、この娘達にとって自分は単なる好奇の対象でしかない、欲望を満たす道具でしかない、というのを自覚しているからだと思います。
    あからさまに言えば、男のように女達の肉欲を満たしてくれる人間と見られるのに堪えられないのです。
    ケセオデール自身は木の枝は自分が男である証明にはならないと絶望しているのです。

    多分、ケセオデール自身も肉欲から庭娘を誘惑したのを理解しているから、余計に自己嫌悪に陥り、自分自身のアイデンティティが崩れそうになって絶望しているのだと思ってます。

    感情移入して読んでいただけてとても嬉しいです。


  • 編集済

    第17話への応援コメント

    ケセオデールが「好奇の目にさらされて」いて、ケセオデールに近づいてくる女たちもいれば、敵視してくる女たちもいるシーンところが面白いなぁと思いました。

    刺々しいことを言う女たちの、
    >「次々と新しいおもちゃを手にいれられるようで結構なこと」
    >「おぞましい……あのひとがここにいると空気まで汚れてくるわ」
    >「清純そうな顔して、わたしたちのこと、げすな男みたいに値踏みしてるのかしら?」
    >「甘やかされたせいね、お生まれがあたしたちとはちがうように、あっちのご趣味もちがうのよ」
    のところが、(変な感想かもですが)読んでいて面白くて! もし私がケセオデールだったらこんなこと言われたら傷つくけれど、読んでいて、悪意に溢れる女たちの刺々しい言葉遣いがなんだかとても面白くて!

    近づいてくる女たちの性にオープンで露骨な好意からも、敵視してくる女たちの色々な感情が混ざりあっているのだろう悪意からも、女の欲のようなものを感じました。女たちから、ねっとりしていて熱を帯びて、グツグツしている女の感じが伝わってくる思いです。すごく好みで、魅了されています。

    物語を始めオムホロスやゴドウさん、魔法使いやケセオデールは勿論、ケセオデールの周りにいる女たちの描写にも引き込まれながら拝読しています。

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    女達の悪口は貴族の女性なら婉曲的にこういうだろうなと思いながら考えました。
    こんなことを言いつつも好奇心は隠せないし、もし誘惑されたら彼女たちですらそれに乗らずにいられるのかと思えます。

    冬の季節に彼女たちは退屈に倦んでいるし、ケセオデールのことは自分たちの好奇心をくすぐるもってこいの話題なんでしょうね。

    いつも楽しんでくださって嬉しいです。ありがとうございます。


  • 編集済

    第16話への応援コメント

    >女たちとは異質で異端。しかし、人の皮をかぶった夢魔のように正体はさとられず、あるべきものがないだけ。
    のところに特に引き込まれました!
    なんだろう、ここのケセオデールに読んでいてなにかを身近に感じる思いで(?)、印象的で、描写にゾクリとしながら感情移入しています。

    >女主人として、少女として、リビドーなき男として。
    のところ。
    「リビドーなき男として」はケセオデールの気持ちを思うと切ないけれど、「リビドーなき男」という言葉に読んでいるとなんだか安心も感じ、警戒心が薄らぐ思いです。本能的な感覚なのか、読んでいるとリビドーがない男なら、ある程度安心…? 危険な状況にはなりにくい…? と感じながら。

    ケセオデールが庭娘に対して「王女として」(女として)振る舞い、物理的に(身体的に)距離を縮めていくところ、まるでクモの巣のクモと獲物みたいと連想しました。
    娘が狙われている、娘はそれに気付かない。娘からすると、ケセオデールとの精神的な距離が「段階を踏んで」近づいている。ケセオデールの方は「娘を手なずけて」「娘を手繰り寄せて」近づいている。娘はこのままだと危険なのに、惹き付けられて目が離せない…!

    娘からすると危険な状況のはずなのに、ケセオデールは「男」なのに、読んでいるとケセオデールと娘のやり取りにドキドキして、ゾクリとする思いです。
    ケセオデールは男なのに、私なんでこんなに読んでいて胸がどくどくとときめくんだろう…!
    拝読していると、そんな感覚が込み上げてきます。藍上先生の筆力のものすごさを感じています…!

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    ケセオデールは、自分の本心を隠して周囲と接していますが、自分では「男」であることを自認しています。リビドーは性欲でもあるので、そういったものをひた隠している。「女」を演じていることでもあります。
    娘が危険というわけでもなく、性的に奔放な世界観なので、ケセオデールは誘惑する時を待っているのだと思います。そのときが来れば、娘がケセオデールを受け入れるかも知れないと、期待しているのだと思います。
    ケセオデールにとって、これは駆け引きの一種なんだろうと思っています。

    いろどりみかん様がドキドキして、ケセオデールに感情移入してくださってとても嬉しいです。


  • 編集済

    第15話への応援コメント

    ケセオデールの感覚が、はっきりと男性になっていると感じました。

    >いまや別の意味でケセオデールは女の匂いに敏感になっている
    のところも、ケセオデールに(悪い意味ではなく)動物的な印象を受け、今のケセオデールは生き物として男性的な感覚を持っていると感じ、ケセオデールの感覚がリアルで生々しくて、読んでいて、ケセオデールが今ここにいるという感じ、いっそう引き込まれています。

    ハルコーンに抱かれながら「庭係の娘の幻影を呼び起こし」ているケセオデールに、これが本来のケセオデールの性なのだと、ひしひしと感じました。

    >ケセオデールの魂は見も知らぬ異性の肉体に宿り、見慣れた性器をそなえていた。
    のところに、ケセオデールが本来自分に備わっていたはずの性器を、実際の目では見えなくとも、感覚的にはっきりと見えていると感じ(ビジョンを抱いていると感じ)。
    (そしてこの「見も知らぬ異性の肉体」はオムホロス…!?)

    こんなにもはっきりと、本来の自分の性の象徴を感覚的に抱いているのに、今のケセオデールに実物の男性器は備わっていないところが切なくて、痛ましいと感じました。本来あるはずの自分を認識する上で大事なものが、今ないのだと。

    >もはや意識しなければ、ハルコーンのことさえ忘れてしまいそうだった。
    のところ、今もうはっきりとケセオデールにとってハルコーンは、性的な関心がないんだなと感じました。

    ケセオデールは、ハルコーンがケセオデールを大切に想っているのを知っていて、ケセオデールもハルコーンを人として大切に思っているし、決して嫌いではなく好感を抱いているのだろうけども…。

    本来男性のケセオデールにとって、ハルコーンは性欲の対象ではないんだなと感じました。

    >いまやはっきりと意識した。奪われていたのは自分のファルス。
    のところ、とてもクリアに伝わってきました。ケセオデールがはっきりと自覚したのだと感じました。

    >そして、いままでずっと奪われ続けてきた。
    のところ痛ましく。

    >たんせいこめて夫のためになにかしていても、心は日々に盗み見る情欲の恋人を思い、庭をうろついたこともしばしば。
    のところ、ケセオデールの性的な関心はもうはっきりと、庭娘に向かっているのだと感じました。性交的の相手は女性だと認識して、本能的な欲求が向かっているのだと感じました。

    だけど、
    >ケセオデールはハルコーンの愛につつまれているときだけ、彼のためのケセオデールという女になった。
    のところに、ケセオデールは決して望んでハルコーンに抱かれているわけではないのだろうけど、ハルコーンのことは人として嫌いではないし、ハルコーンがケセオデールを大切に想ってくれているから、傷つけたくはないんだろうな…と感じ。「妻」として誠実に(?)役目を果たして(?)いると感じ、ケセオデールの誠実さや、真面目な人柄を感じました。

    もしケセオデールが本来女性で、性の対象が男性で、ハルコーンに情欲を抱いていたなら、ハルコーンはとてもいい夫で、2人は仲睦まじい夫婦だったんだろうなあと少し切なくなりました。

    「男たちが長い旅にでかける季節」が巡ってきて。

    >ファルスをもぎとられた男は女なのか、それとも女の形をした男なのか。単なる畸型した女なのか。 
    とケセオデールが自分自身への考えを深めているところ、とても印象的です。

    ケセオデールが自分に対してどういう結論に辿り着くのか、どう答えを出すのかが気になります。

    >このままだと、決してこたえは得られない。
    のところ、こたえを得るためには行動するしかないんだろうなあと思いました…!

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    ケセオデールの気持ちや悩みなど、くみ取ってもらえて嬉しいです。
    ケセオデールの今後がどうなるか楽しみにしていて下さい。


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    第12話への応援コメント

    ケセオデールと義妹さんの会話シーンの、

    >けいれんとは初耳。ケセオデールはその意味知りたさにうずうずしたが、率直に聞くことさえできなかった。

    のところ、その辺りは聞いてみたくても率直に聞きにくいだろうなぁと共感しました。ケセオデールは事情もあるから、なおのこと率直に聞きにくいだろうなぁと思いました。

    義妹さんの「うっとりとその両手を下腹部にあてた」仕草や、「冷たくいいはなった」りするところ、
    「激しく貫かれてごらんなさいよ。ひきしびれる思いで、胎が悲鳴をあげるのよ。 ~」とダイレクトに言うところ。
    義妹さん何だかいいな、好きだなと思いました。
    義妹さんがもし身近にいたら、迫力が少し怖いけれど、義妹さんのお人柄なんだか好きだなぁと思いました。

    ケセオデールがあまりの言われようにハルコーンをかばいたいと思いながらも、

    >しかし、その名誉挽回をしてあげようとすれば、お次ぎは自分が好奇の目にさらされる。しかも無慈悲という名の。なるべくなら自分だけはその渦中に投ぜられたくないものだ。
    のところ、その感じ分かる…と思い、リアルさを感じました。ケセオデールには切実な事情があるからなおのこと、無慈悲な好奇の目にさらされるのは避けたいだろうなぁと共感しました…!
     

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    冬などに女達でコミュニティを築き上げる為、近親者同士が親密すぎて秘密を守ろうと思ったら、絶対に口にしないことが重要なんですね。
    だから秘密を知る人が一人でもいたらあっという間にみんなの知るところになるわけです。それは陰湿ないじめでは無く仕方のないことなんです、おしゃべり以外の娯楽が無いから。


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    第11話への応援コメント

    面白くて、引き込まれながら読み進めています。

    >男であったならと夢想できたのは、女であるということをかけらも疑っていなかったせい。いまやその自信すらぐらつきはじめている。
    のところ印象的です。

    >この体はいったいなんなのだ。石女なのか? 
    >しかし、男ではないことは確か。
    のところ、ケセオデールがぐらつきながら、自分はいったいなんなのか模索しているところ、強く引き込まれます。

    義妹さんがケセオデールに他の男を勧めてそそのかして? いるところに、この義妹さんはあまり信用しない方がいいかもしれない…。いや、義妹さんは自分の欲求に正直なだけかも、人間も生き物だから、生き物としては間違ってないのかもしれない……、いやでも義妹さんはなにか、たちが悪いような……? と、義妹さんを少し警戒しながら読み進めています。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    義妹の誘いは、この国ではよくあることで、悪い遊びではないのです。
    性に開放的な民なのだというだけなので、あまり義妹ばかりが悪いのではないですが、こういう誘いにのることでケセオデールの違和感と絶望はより深くなっていきます。


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    第10話への応援コメント

    >ひどく乱暴に自分からなにかが奪われてしまったかのような錯覚。
    のところが印象的で、心にグワッときました。

    ケセオデールが、
    >原因は夫となった従兄、もしくはその性器にあるのだ。
    >いままでの不自然さは彼のせいだったのだ。なにも感じないのは彼の体に問題があったからなのだ。だからこそ、自分はハルコーンの性器に腹立たしさをおぼえたのだ。
    と考えるところ、グラグラと煮えたぎるようなどす黒い苛立ちのような激情を感じました。

    >くしをつかみ乱暴に髪をとかしはじめた。むしゃくしゃする気持ちを髪が抜けるほどにくしにこめた。
    のところ、ケセオデールのむしゃくしゃとした思いが強く伝わってきました。

    もしいま私の目の前にケセオデールがいたら、私はケセオデールの怒気がとても怖いと感じて怯んでしまいそうです。
    ケセオデールの様子に迫力を感じながら、感情移入しながら、引き込まれて読み進めています。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    ハルコーンが戻ってきて、彼と関係を持つことで、ケセオデールは、自分の懊悩の原因を知ることになってさらに悩み苦しみます。
    そういう部分を感じ取ってもらえて嬉しいです。


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    第9話への応援コメント

    >ハルコーンとわりない仲になっていくにつれ、愛が自分をさらってくれると呑気なことを考えていた自分は、ほんとうにねんねだったのだと気付かされただけだった。
    のところ、ケセオデールの気持ちがとても現実的だと感じ、より身近に感じて感情移入しています。

    >まるで、もえぎ色のドレスをきた自分を鏡のなかにみたときとおなじように、なにかがちがう、待て、と。
    のところに、その違和感がいっそう伝わってきて、ケセオデールの思いを感じながら読み進めています。

    ハルコーンが心からケセオデールを心配しているのが分かるだけに、ケセオデールが「ただ、こんなに愛しあっていたら、結婚したあと、その分減ってしまうんじゃないかと思って」とやんわりと誤魔化すところも印象的です。

    ハルコーンはがっつり男性的にケセオデールを求めるけれど、いい人だから、ケセオデールもハルコーンを決して嫌っているわけではないから、突き放せないし、傷つけなくないんだろうなあと思いました。

    ただなにか違うという違和感が強くて、その原因もはっきりとは分からなくて、
    >なにも感じないのはやはり自分に問題があるからだ。
    と悶々ともやもやと苦悩しているんだろうなあと思いました。

    何かがおかしくて、原因がはっきりとは分からなくて、何をどうしたいのか、どうすればいいのか分からない状態は、まるで暗闇の中で正体不明の何かと戦ってるようで、ケセオデール苦しいだろうなあと思いました…! しかもその違和感を抱いているのは自分(ケセオデール)だけで、周りの人たちは普通に順応している様子というのは、ケセオデール辛いだろうなあと…。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    ケセオデールの懊悩を感じ取ってもらえて嬉しいです!


  • 編集済

    第8話への応援コメント

    >ほとんど公然と夜毎おとずれる未来の夫の足音を聞くたびに、今日こそは愛そうという重荷と、なにかがこそぎとられていくような喪失感にあえいだ。そして、夜明けに許婚が寝床から抜けだしていくと、ほっと胸をなでおろした。

    のところ、ケセオデールの気持ちが、胸に痛みを伴って伝わってくる思いです。


    なにげなくみやった若い庭女に、ケセオデールの、
    >まるで金づちで胸を殴られたような衝撃が全身に走った
    のところ、ものすごい衝撃を受けたんだろうなぁ…! と読んでいてガツンと響きました。

    >熱湯のようなものが胸のあたりからじわりとひろがっていく。
    のところも、衝撃が気持ちだけでなく身体にも影響が出るほど、強かったんだろうなぁ…! と思いました。

    庭女の娘に対するケセオデールの様子に、なんとなく男性的な感じがしました。

    ハルコーンとの婚礼に困惑してすり減っている時のケセオデールは、なんとなく女性的な印象(ケセオデール自身は違和感を覚えていても)だったのですが、庭女の娘に対してのケセオデールは、男性的な印象を受けました。

    それでいて、私は女性でケセオデール本人ではないけれど、読んでいると自然と、自分がケセオデールになったような感覚を覚えながら読み進めています。

    >すぐ背後にひろがる中庭で、薄汚れ作業している娘のことを考えると、胸の動悸が激しくなり、振り返らずにはいられなくなる。
    のところ、特に「胸の動悸が激しくなり」に共感しました…!

    >娘の凡庸さと自分に無関心なようすが、ケセオデールにはひどく恨めしく思われた。
    に、ケセオデールの気持ちと表情が伝わってくる思いです。

    >なにもいわず、突然去ってしまったことを、娘はどう感じただろうか。気になりはじめるとそれを確かめずにはいられなくなり、中庭へ引き返した。

    >また話しかけるのはおかしなことかも知れないし、気にかけているのだとさとられたくなかった。

    のところ、感情移入して、共感して。
    あるある…わかる…と、なんだか読んでいて、カーッと赤面する思いです。ここのシーンのケセオデールの気持ちと行動、なんだかとても身に覚えがあって、恥ずかしく…というか、照れて? もだもだ赤面しちゃいました!(このコメント書いていてすごく悶絶の思いです。絶対いま私赤面してます。)

    ケセオデールの描写、読んでいて他人事とは思えないリアルさで引き込まれてきます…!

    感情移入しながら楽しく拝読しています。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    ケセオデールはとても感情豊かな人物だと思います。
    そんなケセオデールの感情を感じ取っていただいて嬉しいです!

  • 第3話への応援コメント

    ケセオデールの、
    >女らしさを強調した自分をみつめているうちに、胸をかきむしりたいほどの不快感にかられた。恥ずかしさからでなく、なにやら不自然な気がして落ち着かなくなった。
    のところが印象的です。
    ケセオデールの心中に関心を抱き、もっと詳しく知りたいと惹かれながら読み進めています。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    どうぞお楽しみ下さい!


  • 編集済

    第1話への応援コメント

    読んでいて伝わってくる情景が好きです。

    わたし子供の頃、1人で静かに本を読むのが好きだったのですが、今またその時が再来したような感覚です。昔ハードカバーの小説本を手にワクワクしながら読み進めていた時のことを思い出します。

    藍上先生の御作品と出会ってから、今日はここまで読み進めよう、今日はあと少しだけ作品世界を冒険して眠ろう、と思いながら、現在「キメラの島」を大切に拝読してします。

    >こずえのすきまから、巨大な琥珀の目玉がぎょろりと女王を見下ろしていた。
    のところ、この「黒い手」は魔法使いだろうなあと、眼力すごいなぁ怖いなぁと思いました。

    >女王は毛織りの衣をひざにひろげ、ケラファーンの女たちがするように、色とりどりの糸を針に通して心に浮かぶ神話や武勇譚を縫いこんでいった。
    の特に「色とりどりの糸を針に通して心に浮かぶ神話や武勇譚を縫いこんでいった。」のところと、
    >ケセオデールはひざのうえのやりかけの刺しゅうと針をとり、夢想に耽った。
    のところが特に印象的で、まるで針仕事を通して読書してるみたい!(?) と身近に感じながら、いいな、素敵だな、と思いました。

    ケセオデールは春がくれば結婚する従兄のハルコーンのことを、
    >恋も愛も感じたことはないけれど……
    >激しさはないけれど、特別な目でおたがいをみつめあうようになるだろう。
    >それなのに、このしっくりといかない小さな心のすきまはなんなのだろう。
    と感じているところ、読んでて興味があって、詳しく知りたいなと思いながら読み進めています。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    ケセオデールが如何に女性として育てられて、自身もぼんやりとそれを受け入れていたか。
    今まで男性女性を意識することが無かったのに、状況が変化することで、ケセオデールは自分の中にある違和感に気付いたのです。

    その違和感と気づきがこの章の中心になっていきます。
    ジェンダーに関わることで結構そういったシーンが多いですが、どうぞお付き合いください。


  • 編集済

    第16話への応援コメント

    オムホロスとゴドウさんの行為の描写に迫力を感じながら、
    >オムホロスは思い出し、微笑んだ。あのときからすでにゴドウはオムホロスを欲していたのだ。
    のところ、ゴドウさんが可愛くて、オムホロスとゴドウさんが(今この時は、束の間であっても)幸せそうで、私も笑顔になりました(*´﹀`*)


    「ホムンクルスにとっての完全体とはいかなるものなのか。」のところ、
    「なぜわざわざヘテロである女男性体を生み出したのか。」
    「女男性体のもつ特質が重要だったのか?」
    「おそらくそうであろう。ではそれはいったいなんなのか。」
    のところ、なぜだろう…なんなのだろう…と思いました。
    女性と男性、ヘテロ…。反対側にあるもの同士が同時に存在している必要がある…?
    対になるものが同時に必要…?
    混ざり合わないものを最終的に混ざり合わせて生き残らないといけない…? どういうことだろう、いったいどんなからくりが…? と漠然とあれこれ感じたり考えたりしながら読み進めています。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    複雑な仕組みですが、当時の私はちゃんと分かってたみたいです汗

    すっかり設定を忘れてしまいました。

    楽しんでいただいているようで良かったです。


  • 編集済

    第15話への応援コメント

    魔法使い(マスター)もまたホムンクルスだったのですね!
    てっきり人間かと思い込んでいたので驚きました…!
    今までオムホロスの身体の女性的な部分の描写をドキドキときめきながら拝読しているのですが、今回の魔法使いの身体の描写は、ときめきよりも「琥珀の瞳がじろりと動」く様子や「オムホロスをとり囲むあらゆる偽像がオムホロスをにらみつけて」いる様子の迫力に、ヒッ怖い! となりました…!

    魔法使いに迫力を感じながら、魔法使いとオムホロスの会話が印象的で引き込まれています。

    特に、
    「だが最終的に口にする血も肉もおまえ自身のものではないし、ましてやゴドウのでもないんだ」
    「おたがいのさ」
    のところに、オムホロス(と魔法使い)はこの先、好きな人と結ばれて幸せに終わりを迎える(?)のではなく、自分のもって生まれた運命から逃れられず、自分を作ったくせに愛してくれるわけでもない親のような存在と、血と肉の泥沼の闘いをしないといけないんだ…と、ホムンクルスの宿命の重さの片鱗を感じた思いです。

    魔法使いの、
    「まえに忠告したはずだ。おまえはわざわざ脇道にそれて、かんじんなところで失敗している」
    のところも印象的です。ここの台詞は特に印象的で、読んでいて(実際にはそうではないのに)まるで自分に対して言われたように錯覚して、引き込まれました。他人事ではないと感じ、いっそう興味関心がムクムクと…!

    物語の世界に私は居ないのに、自分事のように引き込ませる藍上先生の筆力、なんてすごいんだろう✨と改めて思いました。

    魔法使いの、
    「ああ、おまえにすこしでも役にたつ脳みそがあってよかったよ。そうでなけりゃ、張りあいがない」
    のところ、魔法使いからオムホロスがすこし認められていて、オムホロス良かったねと思ってしまいました…!

    魔法使いの、
    「そのとおりだよ、だがな、おなじ修羅場をくぐり抜けて、ここにこうしているものもいるんだ。おまえばかり甘やかせてはいられぬ」
    のところに、魔法使いたちの世界の厳しさの片鱗を感じました。
    覚悟もできていない&鍛練もしていない私にはとても潜り抜けられそうにない修羅場に緊迫しながら、オムホロスがどう魔法使いと対決していくんだろう? とドキドキしています。オムホロス頑張って……!(ハラハラ…!)

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    22歳くらいの頃の作品で、もう30年近く昔になります。その作品が、いろどりみかん様に少しでも影響を与えられていたらと、思って止みません。

    この頃のようなエネルギッシュな作品を今は作れませんが、少しでも良い作品を作ろうという気持ちになれました。

    この頃はインターネットもなかった時代だったので一人で書いて一人で満足していました。その頃の自分に聞かせてあげたいです。

  • 第14話への応援コメント

    「魔法使いの考え」気になります。
    魔法使いさん、なんだか屈折した思いを抱えていそうな印象です。
    まだ明かされていない、なにか謎がありそうで……

    オムホロスの、
    >しかし、されたいのではなく、したかったのだ。
    のところ、

    そして、
    >いったいだれを? それはまだわからぬ。
    >だが、ゴドウではなかった。
    のところ…!
    驚きながら、とても気になっています。

    >なにか重要なことが自分から隠されている。
    のところも印象的です。
    読んでいて、オムホロス(自分)とは、いったい何なのだろう? どういう者なんだろう? というような感覚がしてきました。

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    さて、どんな意味があるのでしょうか。
    オムホロスを含めてたホムンクルスは全てそういった欲求があるのだと思います。

    ※ この作品のホムンクルスは他の作品に出てくるホムンクルスと定義が違います。オリジナルのホムンクルスです。


  • 編集済

    第12話への応援コメント

    ゴドウさんの思いが、熱く強く伝わってくる思いです。

    特に、
    >オムホロスはゴドウに優しく話しかけた。
    >「ゴドウ……オムホロスに愛をもとめるのはやめるんだ。オムホロスは応えてやれないのだよ」
    >ゴドウはその言葉を無視した。
    のところ、

    >オムホロスの瞳と、ゴドウの行為にそわないひたむきな瞳とがむきあった。
    のところ、

    >オムホロスのあえぐ声にゴドウは我に返り、腕を離した。
    >ゴドウは苦悶に顔をゆがめ、首を激しく振るとオムホロスに背をむけた。
    のところ、

    ゴドウさんの仕草などから、言葉は発せられなくとも、ゴドウさんの表情や思いが、これでもか! と伝わってくる思いです。

    (個人的な感想ですが、私は元々男性の男性的な感情が怖くて苦手ですが、ゴドウさんからだったら、こんなにも強く想われてみたいなという気持ちも芽生えてきました。)
    (読者の個人的な苦手部分をも覆す程、藍上さんの描かれる御作品「キメラの島」とゴドウさんが魅力的で。これが藍上先生の筆の力の凄さ……!✨ と改めて感じています。)

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    私も男性の乱暴な部分などとても苦手です。ゴドウは羊ですけど、とても温和で賢明な男性です。こんな男性がいたらほんと惚れてまうわーですね。

    ちなみに「黒羊は〜」という短編に出てくる黒羊はゴドウです。わりと好きなキャラクターですね。


  • 編集済

    第10話への応援コメント

    ゴドウさんの、
    「雌キメラを殺すことでゴドウがなにをいいたかったのか、察することができた。」
    「あれはきっと、自分の心が身体に裏切られ続けられている人間の顔なのだ。」
    のところに、胸が切実な思いになりました。

    オムホロスの、
    「オムホロスはひそかに感づいていた。魔法使いの冷たさが自分のなかにも存在すると。」
    のところも「冷たさ」の感覚が伝わってくる思いで、印象的です。

    ゴドウさんの思いも、オムホロスの思いも、半分ずつ伝わってくるような感覚で、御作品に浸る思いで、少しずつ読み進め、拝読しています。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    オムホロスとゴドウのやるせない思いが叶うと良いのだけどと、ロマンチックに思いはしますが、モロに取り憑かれたゴドウを元に戻すことは出来ないことをオムホロスは分かっているんですよね。


  • 編集済

    第9話への応援コメント

    魔法使いの、
    「わかってないな……モロに取っ憑かれれば死ぬまでああなんだよ。目的のものに種を植え付けるまで発情したまんまなんだ。それならいっそのこと殺しちまったほうが情けなのさ」
    のところと、
    「オムホロス、深みにうっかり足を踏みいれるなよ、そこは底無しだからな。抜け出せなくなってから、後悔するなよ」
    のところが特に印象的です。

    「ゴドウの目が、その光景を無言でみつめているオムホロスをとらえ、悲痛げに表情をゆがめた。」のところに、ゴドウさんの胸中を思い、胸にグッときました。

    作者からの返信

    オムホロスにゴドウを与えたのはオムホロスの孤独を癒やそうという考えではなかったんですね……。


  • 編集済

    第8話への応援コメント

    「この半月以上はゴドウのモロ神に対する精いっぱいの抵抗だったのだ。」
    のところ、ゴドウさんの感情を思うと、心がグッとなりました。

    「オムホロスはそこでさとった。」
    「ゴドウには人の知性や理性があると。それを獣性にはばまれて、ゴドウはオムホロスに胸中を訴えることができなかったのでは?」
    のところ、特に、読んでいて胸がグッと押さえつけられるような感覚がしました。

    人の知性や理性があるのに、獣性にはばまれて相手に伝えられない状態…。
    ゴドウさん今まで、もどかしくて苦しかっただろうなあと思いました。

    作者からの返信

    ゴドウは、隠者のような性格で、オムホロスを心の中でとても大切にしていたと思います。

  • 第6話への応援コメント

    心が踊り、はしゃいでいるオムホロスが印象的です。喜びが伝わってくる思いです。

    オムホロスは今まで「笑みを返してくれる相手もいなかった」と知り、心がギュッとなりました。

    作者からの返信

    オムホロスは父も母もいないので、自ずと孤独です。

    ゴドウは唯一無二の存在なんです。


  • 編集済

    第4話への応援コメント

    今第10話まで拝読しています。
    風景や、料理の描写(豚の燻製芋のもちなど)も印象的です。
    異文化の国を、御作品越しに眺めている感覚です。
    御作品から伝わってくるものがとても力強く、本能的なエネルギーを感じています。

    ゴドウさんが作られて以来の2年間、オムホロスが「まえよりも食事をおいしいと感じるようになった。」のところも印象的です。

    (オムホロスのことを、さん付けとくん付けどちらとお呼びしたらいいか少し迷いまして。性別や年齢を考えると、さん…? くん…? 少し迷った末、オムホロスさんはオムホロスさんとして、物語の中で今ここに存在していると思うので、敬愛を込めて「オムホロス」と呼ばせて頂いてます)

    オムホロスの女体部分の生体の描写に、読んでいてドキドキと照れ、少し赤面したりしながら。物語を興味深く、御作品に浸らせていただいています。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    当作品は書き直しつつ今の形になって20年以上経ちます。
    思い入れのある作品なので、楽しんでいただけてとても嬉しいです!

  • 第18話への応援コメント

    某所で紹介されているのを見てやって来ました。
    1話から全て一気に読みきりました!
    月並みな言葉で申し訳ないのですが、面白かったです。
    贅沢を言えば、もう少し余韻が欲しいところですが、今、とても満ち足りた気分です
    素敵な作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    ありがとうございます!どこかで紹介されてたんですね。ありがたいことです。
    面白いと言っていただけるだけで私もとても嬉しいです!
    改めて、ありがとうございます!!

  • 第4話への応援コメント

    ここと、次の第5話の文章に重複がある気がします。ご確認ください。

    作者からの返信

    どうも、工事している時に、順番を間違えて配列してしまったようです。修正いたしました。ありがとうございます!

  • 第2話への応援コメント

    「そんなある日、女王と王女が~」以降の文章が2回あります。

    作者からの返信

    ふわぁ! ホントです。なんということか。元の原稿が謝っていると思います。ありがとうございます! 修正しました。

  • 第9話への応援コメント

    なんだかルーが本当の意味でちゃんと男性になってきているんだなと感じました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。読み返すと、話が飛んでいることに気づきました( ;´Д`)
    ゾーイーさんが読まれたかなーと思われるところまで工事してちゃんと話が繋がるようにします( ;´Д`)

  • 第10話への応援コメント

    オムホロスとゴドウに訪れたこの関係の切実さが沁みてきます。

    作者からの返信

    ぜひ、萩尾望都の絵柄で再生してくれるとうれしいです。

    この二人の関係は確かに切ないものですよね。