概要
ラフマニノフの友人にして最大のライバル
ピアノ協奏曲をはじめ数々の音楽を世に送り出した偉大な音楽家ラフマニノフ。彼の最大のライバルにして友人であり、ラフマニノフの音楽に大きな影響を与えたスクリャービンとはどのような人物だったのか。ラフマニノフの視線でスクリャービンの人生と音楽を描いた小説です。できる限り史実に基づきましたが、小説としてまとめるために必要なフィクションが含まれています。……スクリャービンの没後100周年を記念して、某文学同人誌に別ペンネームで掲載させていただいた作品の再掲となります。小説家になろう掲載中。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!魅了されました
ランキングでタイトルを拝見して、ちらっと覗くつもりが冒頭からギュッと掴まれ、そのまま最後まで一気に読みました。漢字好きなのでカタカナの長い名前は苦手なのに(笑)、出てくる音楽家も殆んど知らないのに。
門外漢だからとレビューをためらっていましたが、久々に再読してみてやっぱり面白い!
自分がこの時代にもっと詳しかったら、この作品の魅力がもっと分かるのにと悔しく思うのですが、それであってもこの美しい文章と、この作品の雰囲気(私にはうまく説明できません)には酔いしれます。
この時代に詳しい方はもちろんそうでない方にも、この作品を味わっていただきたく思い切ってレビューしてみました - ★★★ Excellent!!!両大作曲家を通して、垣間見える1900年前後のロシア楽壇
スクリャービンは、ラフマニノフに比べて日本での知名度は高くないと思いますが、とても個性的な作品を残しているそうです。
どんな人生を送ったか、興味をそそられ読み始めました。
サンクトペテルブルグ、モスクワの音楽院の発展のおかげでしょう、チャイコフスキー以降ロシアから多数の演奏家作曲家が世に出ました。
しかし、革命に向かう政情不安が続き、音楽家たちは次第に時代に翻弄されていきます。
登場人物から、当時のロシアの国情、音楽界の重苦しい空気感が伝わってきます。スクリャービンの神秘主義への傾倒は、このような時代の影を映しているのかもしれません。音楽に触れたくなってきました。