ポジティブシンキングの方法をシンキング
商品の宣伝のための文章を書く仕事をしていた頃、上司に指摘されたことがある。
ネガティブワードを入れるな。
できないことをただ「できない」と書くのは、アマチュアのすることだ。プロなら、できないことをポジティブワードで表現してみろ、と。
故赤瀬川原平氏が「老人力」という言葉を発信した際も、同じような理由からであったという。
加齢により、運動機能や認知機能が低下する。かつてはできていたことが、できなくなる。これをそのまま言うと、何かが失われたような気分になる。体が動かなくなったり、ちょっとボケてきたりしたことを、「私もなかなか老人力がついてきた」と表現すれば、加齢による衰えも前向きに受け止められるだろう。
と、まあ、そんなことである。
世の中にはネガティブなことが多い。
とくに自分自身に関わることは、欠点を過大に感じ、長所は過小に感じがちである。欠点だらけの自分を卑下する人は少なくないが、当人が感じているほど重大な欠点ではないのが常である。
まあ、私もそんなジコヒゲさんなので、よくわかる。
で、仕事上で学んだ「ネガティブワードを使わない」という手法を使うことで、欠点をポジティブに変換してみようと思う。
内向的 → 熟慮タイプ
消極的 → 慎重派
うっかり屋 → 細かいことは気にしない
泣き虫 → 情緒豊か
いい歳で未婚 → 独身生活を謳歌
バカ → 自分をネタに笑いをとれる人
でかい顔 → 余白を生かしたデザインの顔
ほーら。
なんだか、素敵な人に見えてきたでしょ?(笑)
ここに集うみなさんは言葉に敏感な人が多いので、きっと皆さんにもできるはず。
ぜひ、どうぞ。
あ、そうそう。
全然関係ないのだけれど、「シンキング」という文字を見ると、どうしても沈没しかけの船を想像してしまう。thinkではなくsinkに見えてしまうのだ。
困ったものである。
本稿のタイトルを和訳すると、「前向きな沈没の方法を沈没中」となる。
せっかくポジティブになる話をしているのに、台なしである。
みなさん、「沈没」は「ものが水中にゆっくりと沈んでいく幻想的な光景」とでも置き換えながら読んでくださいww
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