概要
もしもシスコンな兄に、オカルトな妹が《呪い》をかけ始めたら……
※作中にはフランツ・カフカ『変身』の核心部分に触れる内容を含みます。
俺、夕緋悠人は自他ともに認めるシスコンである。今は訳あって自宅警備員(NEET)をやらせてもらっているが、俺はいつだって妹にとって理想の兄でありたいと、頑張ってきた。
だから愛する妹の真依が《中二病》になってしまったことも、兄として優しく見守ろうと決めた。しかし、俺にはふたつの致命的な誤算があった。
ひとつ、真依が覚醒したのは、邪気眼でも疼く右手でも召喚獣でもない、ガチの、ガチガチの《呪術》だったってこと。
ふたつ、そしてあろうことか、真依が《呪いの対象》を兄である俺に決めたってことだ。
忘れもしない、六月十五日の日曜日。チチの日に妹から貰ったプレゼントがきっかけで、俺は真依の生み出す阿鼻叫喚の呪術に巻き込
俺、夕緋悠人は自他ともに認めるシスコンである。今は訳あって自宅警備員(NEET)をやらせてもらっているが、俺はいつだって妹にとって理想の兄でありたいと、頑張ってきた。
だから愛する妹の真依が《中二病》になってしまったことも、兄として優しく見守ろうと決めた。しかし、俺にはふたつの致命的な誤算があった。
ひとつ、真依が覚醒したのは、邪気眼でも疼く右手でも召喚獣でもない、ガチの、ガチガチの《呪術》だったってこと。
ふたつ、そしてあろうことか、真依が《呪いの対象》を兄である俺に決めたってことだ。
忘れもしない、六月十五日の日曜日。チチの日に妹から貰ったプレゼントがきっかけで、俺は真依の生み出す阿鼻叫喚の呪術に巻き込