武石勝義

★なごや幻影奇想シリーズ短篇。本作のみでも問題なくお楽しみいただけます。 『共鳴糸エンゲージメント』ラストより数ヶ月後ぐらいのエピソード。 　■　■　■ 　名古屋駅から名鉄あ…

AIを使った小説執筆活動を続けてきた筆者が、AIによって混沌としつつある創作の未来について考えていることを置いておく場所です。特に意味はないかもしれません。（本作は私の個人的な意…

KAC2023⑤

アッシリアにある世界最古の図書館には、毎夜文字の精霊が出るという。文字に支配される人間を寓話的に描いた短編。角川文庫『文字禍・牛人』所収。 （※キャッチコピーは本文抜粋）

同窓会の帰り道、久しぶりに出逢った遠距離恋愛の二人。深夜の桜並木をゆっくりと散歩しながら、ぼくと彼女は間近に迫った新生活に思いを馳せる。 今しかない。ポケットの中で小箱を握りしめ…

KAC20234『深夜の散歩で起きた出来事』参加作。 満月の夜にはいろんなことが起こるかもね。

　遠い未来、宇宙の遙か彼方。 　ある日、教授に紹介された博物館資料輸送のバイトで、大学生の僕は「学芸員」と仕事をすることに。 　学芸員の心構えを学べるかとわくわくしていた僕だった…

「人」がべらべら喋っているだけの掌編。 執筆のリハビリの為に登場人物に延々と語らせました。

KAC20231『本屋』参加作。 なお当方ロイヤルティプログラムは未参加です。

大正時代。京大生の茂樹はひとりの女と出会い、時々話す仲となる。少しずつ育っていく淡い想いは、茂樹にある決意をさせることとなる。

　出戻った幼なじみの手を引いて、無理に出かけるのは実に十年ぶりのこと。 　ひたすら南下すればいつかは辿り着けるのだろうか。初めて手を握ったあの夏祭りの夜に。 【お題】トロピカル…

僕は惑星間を往復する学芸員の宇宙船に乗ることにした。でも、宇宙の旅に期待していた心踊るようなできごとは何も起きない 2021/09/05　違法コピーサイト発見にともなう対応 …

妻子との再会を夢見る「サイモン」は孤独に苛まれ、心をすり減らしながら生きていた。 そんな彼の前に運命の少女「エメ」が現れ空虚な心は満たされてゆくが、あってはならない真実を知る。

【30分小説】会議 （2012初稿・2023改稿）

　西暦二〇三七年。かつて夢物語だった生命維持睡眠技術――俗に言う「冷凍睡眠」が現実のものとなり、関連ビジネスは日本国内においても着実に普及しつつあった。だが、「冷凍睡眠」の認可に…

★なごや幻影奇想シリーズ待望の新作長篇！　本作からでもお楽しみいただけます！ 　■　■　■ 　名古屋駅から名鉄あるいはＪＲで二駅。金山総合駅の程近く、とある雑居ビルの二階に、…

不思議な砂時計を手に入れた「僕」の話です。 pixivにも同じものを投稿しています。 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=12296…

創作者の海で孤独に戦う女の子「芦屋虚無」通称「きょむちゃん」はエタる原稿と弱い心を手に今日もぶんげいに身を捧げる。 ※実在の人物、団体等とは関係はない完全なフィクションです。

『飴玉』に続く第二作です。

「私がそのカミサマと出会ったのは、真夏の昼下がりだった…。」 とある田舎町の寂れた駄菓子屋で、店番をする少女と一匹の柴犬。 この物語は、彼らだけに視える「カミサマ」が、彼岸から…

小六の思い出、自画像の宿題をいつまでも提出しなかったこと。 「描けたか？」「描けません」、不毛なやりとりを毎日繰り返し、反抗していた。 おれの傷はゆっくり消えていったという経験の…

全くのゼロベースから三国志にハマり、奇妙な縁から中国の聖地巡りへ赴くことに。 現地で見る推し武将の墓にときめき、廟に祈る。 中国の文化や人との出会いで価値観や人生観が変わった。 …

ぼくはあなたに何度もプロポーズしてきた。数え切れないくらい。あなたは何度も断って、ぼくらはついに老境に至った。でもぼくは諦めないのだ。

　西暦２０８５年。次の移住先を探し始めた人類は、金星の表面で新たな生命の痕跡を発見した。 　しかし、派遣した調査団が未知の生命体によって全滅させられたことで、世界の運命が変わる。…

武器を持たず、侵略はせず、誰も傷つかず、血は流れない。 何故ならこの戦いは、花火によって行われる。

アメリカのUnited Onion社が開発した、人から人（もの）へ、目で見てわかる形で愛を伝えられる「愛情チャージャー」。彼女は僕が夜にたくさん送った愛を、いつも翌朝、シナモンに…

失踪した恋人を探し続ける女は、彼が海に消えたのだと思った。恋人の祖母によると、彼の家系の男は皆海でいなくなるのだと言う。三話完結。 ※西洋の水妖伝説を、日本を舞台にして好き勝手書…

今からおよそ五百年以上も前、まだ地球が宇宙の中心にあり、太陽と月とが地球の周りを回っていた時代のこと。「見えない都市」を旅したという吟遊詩人の青年がその旅の記憶を物語る―

人類初の宇宙エレベータ計画、 それが、PROJECT BABEL たった1キログラムの物を運ぶために1万ドルを必要とするロケットによる宇宙開発。宇宙エレベータが完成すればその費用…

扉の向こうで、「私」は彼女に出会った。 これは、たった二週間の物語。

天才科学者のインスピレン博士は、様々な新食品の開発に勤しんでいた。 しかし動物愛護団体からの文句に業を煮やした彼は、とうとう無機物である岩石から食物を作り出すことに成功する。 …

同人絵描きがAIイラストの業者に著作権侵害で訴えられそうになった話。（※これはフィクションです）

月面開発の失敗を期に全世界で巻き起こった『大災厄《ドゥーム・フォール》』から百年。残された人類は地球の静止軌道に建設された『オービタルリング・コロニー』で暮らしていた。地球環境を…

決して有名ではない各地の歴史・民話を題材にした、短編集です。南半球・海洋編。全1０話（解説付き）。 アフリカ、東南アジア、オセアニア、南米より （個人サイト『The Spir…

空に浮かぶ月を眺めていると、ふとあなたの顔を思い出す。 だから私は、愛しいあなたを忘れないように、いつもその夜空をキャンバスに切り取ってしまうのだ。

眠りについてしまった人類の復活を信じて活動している機械たち。 微弱な生体反応を確認するため、惑星コーラルへ向かったヒト型アンドロイドのマークが廃墟施設で見つけたのは、海と陸地を模…

　あの刃の落ちる、ドスン、という重苦しい音。 　首も、大気も、見ている者の意識すら、すっぱり切断してしまうかのような。 　血しぶきだって、死体だって、ネットにはいくらだって転がっ…

ある日、会社で新たに開発されたスマートウォッチ専用アプリ「見えるストレス」のモニターに抜擢された僕は、なるべくストレスを減らそうと様々な行動を試していく。

　お気に入りのマンガの最終巻を手に入れるため、僕は馴染みの本屋に顔を出す。 　そこにいたのは、フルフェイスを被った強盗だった。夏なのにロングコートを着たその強盗は、「この店で一番…

　ぐぢゃり。 僕は握った肉塊を、両手で二つにねじ切った。命っていうのは、煮込んだ茄子みたいに柔らかい。あるいはひょっとすると、僕自身の生命だって。

四人家族が住む一軒家で、お姉ちゃんのアイスが消える!!

宇宙を旅する小説家と、船を動かす機械の少女の、脈々と続く彼方への物語。

「ミャクミャク様」とは、古事記や播磨風土記に記された民間伝承、および伝承に登場する水神、あるいは厄神の総称である。第二次世界大戦後の日本民俗学会で注目を集め、学問的流行を引き起こ…

六年に及ぶ外惑星勢力と地球の戦争は終結し、徴兵されていた俺は地球に帰還した。 故郷の駅に俺を迎えに来たのは、幼馴染みのシュウ。 彼は言う。「お前が無事に帰ってきてくれて、ほんとう…

シュレディンガーの猫を売っているアルバイト店員と、それを転売することで利益を得ようとしている転売ヤーとの、どうでもいいけどどうでもよくない闘いのお話。

双子の妹のネイロが奇病に罹った。その名も『増える病』。増え続ける妹を、私は殺し続けなければいけない。すべてはネイロを救うため。ちょうど今、８７人目を殺した。 ——カナデの猟奇治…

ある日の朝。 とある男が激しい頭痛によって目覚めた。耐えがたい苦痛をなんとかしようと、男は病院に駆け込むが…… 「あなた、記憶を消しましたね？」 医師から告げられた言葉に、…

平凡な人生を過ごしていた加藤啓司は、ある夜突然、神による異能ガチャをひき、その結果レアリティUR（ウルトラレア）の異能を手に入れる。しかし、手に入れた異能【粒あんエクスチェンジ】…

　葉歳西高校２年Ｄ組、天鷹きかるの自由研究。それは、夏休みの仮想空間を作り上げることだった。しかしシミュレーションの中では、とうてい現実とは思えないキラキラした夏休みが繰り広げら…