不老不死の窓口

作者 秋待諷月

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★★★ Excellent!!!

素晴らしすぎる!
しっかりとした筆致に、確かなSF感。それでいて実に読みやすい!
物語の進め方、書き方、情報の出し方、全てが高クオリティだと感じました✨
それでいて一万文字以内の短編という収まりの良さ。終わりまでしっかりと読者を楽しませてくれる展開。
これは推さざるを得ないです!!

★★★ Excellent!!!

嫉妬するほど面白かったです!!!
冷凍睡眠というモチーフを現実化した時の問題点をあぶり出して、さらに、それへの対処もすごくリアリティあって「わわわっ!」とワクワクしました。
しかも、それをいかにも現代的で淡白な飄々とした青年の視点でイキイキと描き出し、アオハルなエッセンスで仕上げてるのが、たまらないです。
レビューというにはヒトリヨガリすぎる単なるファンレターになってしまい、まことに恐縮ですが、本当に強烈な刺激を受けました。ありがとうございます。
心からの羨望とリスペクトをこめて…こぼねサワー拝

★★★ Excellent!!!

この作品、いい意味で裏切られました。

SFとしては規模感が小さく纏められていますが、
「冷凍睡眠」が実用化されたら……という内容を細やかに描写しており、ファンタジー感を感じさせない現実味を帯びた作品でした。

また、創作作品としてだけでなく、市役所の仕事の大変さを一部知ることのできる現代モノでもあると思います。

寝る前に考えても意味のないことを、とことん突き詰めると、未来ではこうなってるかもしれないなぁと考えさせられる、そんなお話。

読み終わった後の余韻も楽しめるこの作品。

是非一度、ご覧になってみてください、

★★★ Excellent!!!

 昔は夢のまた夢だった魔法のようなことも、技術の進歩と共に次々実現されてゆきます。語るだけならどんな夢も楽しいものですが、いざ実現するとなれば、社会的な運用管理は避けて通れません。

 これは何もSF世界だけの話ではなく、人間社会が幾度となく経験してきたことです。目覚ましい技術の進歩に法整備が追いつかないなんて話は、もはや珍しくありません。

 これは夢が現実の物となったあとのお話。極めて現実的に働く主人公は、夢のような技術に対して何を見出すのか、最後まで絶対読みましょう。

★★★ Excellent!!!

冷凍睡眠が登場した世界では、今では考えられない人間模様が生まれます。
切実なものもあれば、それはさすがにと思うもの。

そうした人間模様を支えるのが設定のきめ細かさです。
とにかく、役所の設定が細かいこと。

自分だったら書類提出が面倒で諦めるかもと思えるほどにリアルです。
ある意味、お役所小説としても読めます。

しかし、あくまでこの作品はSFです。
その意味は最後に訪れるので、きちんと最後まで読みましょう。

★★★ Excellent!!!

正直「ひとこと紹介」で粗方言いたいことは書いてしまった。
ま、それはそれとして。
とても良い作品である。
妙にリアルな会話や各種手続きシステム、各人の反応。
少しずつ感じる違和感。最後のどんでん返し。
それらを短い文字数で破綻なくまとめ上げる作者様の技量。
どれも良いことだらけだ。称えるしかない。

そして読み終わった後に、ふと思考する余地が与えられる。
詳細は省くが、恐らく答えが永遠に出ない類の。

単なる娯楽以上のものを与えることができる、これこそSFではないだろうか。

とにかく、面白い。
是非、愉しんで。

★★★ Excellent!!!

「冷凍睡眠」(コールドスリープ)が実用化された世界のお役所の物語です。
「冷凍睡眠が、もしあったら?」というifストーリーは誰でも思いつくでしょうが、それを実際のお役所のお仕事として、あるいはイメージとして立ち上げてくる筆力の高さは目を瞠ります。

 背景にある世界のリアリティの強度、設定の力は読みごたえがあります。

 期待している点としては物語の大きさでしょうか。設定に対してどういった物語が展開されていくのかは今回の作品上では示されなかったと思います。

 とはいえ、一読してもらいたい作品です。

★★★ Excellent!!!

舞台は生命維持睡眠技術、「冷凍睡眠(コールド・スリープ)」が現実のものとなった西暦二〇三七年。

主人公はとある市の役所にある、冷凍睡眠対応専門窓口の担当者です。

冷凍睡眠が現実のものとなれば、どんな問題が生じるか。
また、それを解決するには、どのような仕組みが必要か。

ここがしっかりと設定されている為、フィクションでありながら、この世界観は非常に現実的(リアル)です。

また、冷凍睡眠の利用者には、多額の費用や複雑な手続きが必要となり、根強い一部の偏見に悩まされることもあります。

どうして彼らは、そこまでして「生き延びたい」と願うのか。
主人公にはそれが分かりません。

どうして分からないのか。

是非最後まで読んでみて下さい。
きっとあなたは、またこの物語を読み返したくなるはずです。