すらかき飄乎

日曜日の早朝。 森崎静香は突然の訪問に朝食を作る手を止めた。扉を開けると立っていたのは刑事を名乗る二人の男だった。 「長谷川香菜さんが亡くなりました」 会社の後輩が、マンショ…

｢悪口を言ってる国のことを見習えって、何だか不思議じゃない？」 韓国の女子大生・金熾子（キム・チヂャ）は日本留学を控えていた。不思議な隣国・日本。その本当の姿を見てみることが長…

エッセイ集「世界を巡るシーン」の覚書の延長で日常に溢れる樹木や草花については膨大な量なので、こちらでコラム風にまとめることにしました(不定期更新) 経緯についてはエッセイにも書き…

難病で余命いくばくもない人間『僕』とアンドロイドのリネット、ロボットのロビン。 『僕』の病を治すため、3名は宇宙船で医療が高度に発達した星へ向かうが…。 人は死にません。 ロボ…

「和田島イサキさん小説大会」によせて書きました。余裕で十作以上読んでるファンなので、和田島作品に出てきそうな可愛くてちょっとヤバみのある女の子が無茶する百合を書き…始めたはずなん…

目の前に、そして頭上に渦まく砂。 砂漠の嵐は大地の上を、そして天空すらも砂に呑みこみ、万物を蹂躙する ―――。 そんな体験。 クロノヒョウ様のお題『ラクダのネクタイ』の参加作品…

数年前、隣町と合併した旧黒羽村地域にて、ゴミ収集作業員の仕事をしている男がいた。 この地域にはカラスが非常多く、住民のゴミ出しマナーが悪い事もあって、何処のゴミ捨て場も生ゴミが散…

　虹の橋を渡った愛猫が、六匹の子猫になって今日戻ってきた。 　けれども、どことなくの面影はあるものの、天寿を全うした〝大福〟ではなく、よく似た子猫たちで、なにか違うというふわっと…

「第五回偽物川小説大賞」によせて書きました。二作目です。

連日の激務で眠気が最高潮に達した主人公。仕事帰りに謎の男に誘われて足を運んだカフェで、謎のドリンク、そして「眠気貯金」なるものの存在を知る。男が作ったドリンクを飲んでたちまち元気…

連載を始めたくなったので、例によって見切り発車で始めてみました。長くなるのか短くなるのか皆目見当がつきませんが、オチまで続けばいいなと思います。わけあり物件で若い男女がシェアハウ…

【カクコン8中間選考通過作品〜ご支援有難う御座ゐ〼】 ☆各エピソオドは弍千文字程度と短めで、國電や市電の一区間で読み切れる仕様となつてをります。 ＜あらすじ＞ 狼男の異名を持つ…

　父の億計（おけ）王が大王になり、手白香姫（たしらかひめ）は石上の宮に移って来た。弟の鷦鷯（さざき）を文（ふみ）に通じた聖王に育てようとする父大王に、姫は違和感を覚える。父の弟弘…

不可能、形態、能力に係る再帰構造とそれによる事物の表現に就いての試論。 試論は並行して行われる。 それぞれの章は互いに関係しているが、独立した試論として読むこともできる。

　皆さん、どうも。紫です。 　私、以前エッセイとして「精神障害者の小説家」というタイトルでネットに漂流させたことがあるのですが、少々読みづらいところもあるかと思います。 　そこで…

子供の時、あのおばさんのことが大嫌いだったんだ。 でも、その人の人生を知ると……

　❆(❅▽❅)❆　みなさま、記号を使って漫画（？）っぽい表記をしたい時、「なんか、縦軸と横軸が合わないなぁ……」と、思った事はありませんか？ 　❆(❅▽❅)❆ノ゛　それには、ち…

『【三題噺】「辞書」「スマホ」「恩返し」』によせて書きました。

ビタースイートな恋愛私小説。 数割は実体験です。

　ぼくが帰ってみると、庭が沼になっていた。 　ぼくより二歳歳下の大家さんが水を出しっぱなしにしたまま居眠りしたせいだった。あきれて二階の自分の部屋に帰ったぼくだったが、こんどは何…

「激重彼氏・彼女選手権」によせて書きました。

ただ人の心を読める妖怪のさとり。貧困の村を訪れ、百姓の一郎やせつと出会うが心を読むうち人がいちばん恐ろしいことを知る。東北の民話や伝承を小説に。

最愛の夫を亡くし、その孤独から逃れるために夫との思い出の紙飛行機を飛ばし続けている繭子。 アイドルを目指し上京したものの、全く売れず渋谷のアイドルカフェでアルバイトする日々の香…

「三題噺『雪』『椿』『ヘビ』」によせて書きました。

「同題異話　１月号 『小さな勇気とラッキースター』」によせて書きました。ちょっと虐待描写あります。

吾輩は皮を被った猫である。 名前はもうない。

或る眼鏡狂いの私小説。 己の過剰な偏愛を、自覚してはいる。

一日前にあったことを中心に（理念上は）毎日更新を目指すいわゆる〈日記帳〉です。2023年の年明けから始めようと思って1月1日――つまり2022年12月31日分からスタートしてます…

小さな彗星に乗って旅をしていたポセは、ある日チセという少年の惑星に不時着する。ポセはチセと、次第に心を通わせていく。

『第42回「2000文字以内でお題に挑戦！」企画』によせて書きました。犬がしゃべります。

何か書きたかったので書きました。

全三話。 小説的手法を用いた論考。 限りなく生きることが可能になったとしても、終わりある永遠を私は生きたい。

コンビニバイトでうだつの上がらない生活をしていたおれは、 とあるネットの書き込みをきっかけに童貞を捨てる決意をした。 お金を貯め、入念な下調べをし、ついにその日がやってきた。 …

「偽教授番狂杯」によせて書きました。

薄膜の中の世界

その迷い、気から心からそれともあやかしから……？ 自分の心を覗くのが怖い時には、小間物屋てりふりの敷居をまたいでみませんか 主な登場人物 翠埜　真乎（みどりの　まそこ） 世間…

ある理由から不眠に悩む私。縋る思いで呼んだ『添い寝屋』は、長い黒髪をもつ背の高い男だった。 （関西弁がおかしかったらすみません） 「私の誕生日プレゼント用の黒髪長髪男性を書いて…

　とある骨董屋に並ぶ羅針盤に興味を抱いた主人公。美しい銀細工の意匠が施された品物を主人公はどうしても欲しくなるが、骨董屋の主は頑なに拒んで手放そうとしない。折よく、雨が降りはじめ…

除夜の鐘を聞きながら、愛里（えり）はだれもいないはずの家に帰省した。家族はみんな本家に行ってしまい、年が明けてからでないとここに帰って来ないのだ。自分の部屋に入ると、夏に干した水…

不可解な事件が起きた。それは通話中に突然出血するという。これは新手のテロなのか、それとも……。

私の思いの丈を綴っています。

主役のない物語であり、 ヒーローやヒロインのいない物語であり、 なにもかもが欠けている物語であり、 完全性から遠い物語であり、 なんでもない、 名前のつけようのない短編集です。 …

鬼討ちとして育った少女鈴（りん）は、美しい容姿の銀の鬼と出会い、恋に落ちる。二人の恋のその果てには……。

『第2回「1000文字以内でミッション全てクリアせよ！」』によせて書きました。