この作品は職業物の現代ドラマと言ってもいいかもしれないです。
こんな仕事、なさそうでありそうで、いややっぱ無いかもだし、知らないだけであったりして。
見知らぬ他人に腕枕をしてもらう、しかも大金を払って。もちろん秘密は厳守。腕枕をしてもらいながら、お喋りをする。ただそれだけ。それだけなのにそれだけじゃない深みが。何はなくとも、主人公にとっては必要だったのは間違いない感じ。
心理描写が巧みなので、場の雰囲気や主人公の緊張感や僅かな戸惑いに思わず感情移入。長い黒髪の描写がとても官能的にも見えて、少しドキドキしてしまう要素も印象的な一夜の物語。お薦めです!