主人公の翠埜 真乎(みどりの まそこ)はフリーのカウンセラー。
どこか温かみと歴史を感じる古民家で、民芸雑貨の店番をしながら、心の救いを求める人々のカウンセリングをしている。
彼女のカウンセリング方法が独特。
「猫ちぐら」ってご存知ですか。藁で編まれた猫用の小さな容れ物。
この中に入っているものは、実は猫ではなくて〇〇だったら……。
独特の語り口で綴られる文章が、登場人物の抱える心の闇をだんだんと露わにしていく様に筆力を感じます。
主人公の真乎の人柄も温かく、おっとりとしているのかなと思いきや、相談者のために伝えなければならないことは隠すことなくちゃんと伝える。あやかし方面にも深い知識を感じさせます。まだ最初の一話を読んだレビューですが、とても楽しめました。