「言い伝え」を含む小説

87歳で死んだエレオス爺の灰は、グラツーニャの樹の根元にまかれた。かつて魔物から村人を救ったとされるグラツーニャの樹だが、大量の水と堆肥を必要とし、村から光を奪っていた。村人たち…

　現代で、侍といえば、何であろうか？ 　やはり、心に刀を持ち、修練に励み、己の精神を向上させ、女には目もくれない。 　そんな快男児ではないだろうか？ 　では、現代で、遊女…

おじいさんとおばあさんの前に大きな桃が流れ着いた。 ここから、物語は大きく動き出す。 pv37！もうすぐで40！ 登場人物 おじいさん：身体能力が高い老人。 おばあさん：年齢の…

「人の心を食い潰され、般若のように辛苦を抱いているのなら、決して泣き寝入りするな。目には目を。俺に任せな。赤は縁起がいいだろう？　仇の血を噴き出させて、あんたらを笑顔にしてやるよ…

　いい加減片付けないといけないな……そう思いながら、一年も出しっぱなしだった雛人形に殺人鬼の魂が乗り移った。 　雛人形を早めに片付けないといけないという伝承は、雛人形を早めに片…

「果てに行こうと思います」 ある冬の朝、彼女は世界と決別することに決めた。 ヒトの心の声が聞こえてしまう少女は、＜果て＞に住まうと言い伝えられるモノノケを探す旅に出る。

昔の日本によく似た日本ではない別の世界にて——。 「鬼神様に生贄を捧げなければ災いが降り掛かる」 そんな言い伝えが残るその世界で生きる生贄に選ばれた五人の特殊な能力を持った子供た…

魔王の伝説。その言い伝えには、『魔王による最初の被害地で唯一生き残った人こそが勇者である』というものがあった。 誰もが信じていなかった魔王の伝説。それでも子供を言い聞かせるために…

時は戦国。 戦の喧騒から離れるように山間にひっそりと存在するある”邑”があった。 神社を中心としてささやかながらも栄えるその邑には、かつて旅の法師が大蛇の妖怪「玉姫」を封じたとい…

“悪人”は本当に“悪”であるのか。 ――“嘘”は誰かを傷つけるモノ。本当にそれだけ？ ――“常識”はイコールで“正義”となるの？ “狐”と出遭った青年と“アカいキつネ”の心…

海の恵みを拠りどころに生きる町で、貝殻採りのセネットは友人フローネとともに今日も海に潜って貝殻を採る。ある日、セネットは言い伝えでしかなかった宝の一部を海で見つけてしまう。

花屋の店員早瀬は、毎朝、店にある限りの黒百合を買っていく客をいぶかります。彼女の目的は何なのでしょう。

「殺伐感情戦線」の「鬼」参加作品です。 「あの山には鬼が出る、取って喰われる」――そんな言い伝えを信じずに山の中で遊んでいた「わたし」はある日、迷子になってしまう。そんなとき、…

七天神話は、日本神話で登場する天気に関する神様が人間に恩恵を授けるという言い伝え。その恩恵は人の悩みに入り込み、様々な症状を引き起こす。 そんな呪い的な症状に巻き込まれた少女に…

私：大竹　澄香（おおたけ　すみか）は、アラサーの独女。 気付けば会社では『チームリーダー』なんて肩書まで背負わされている。 仕事とプライベートはきっちり分けてきたから、チームメン…

妖怪をモデルにしたネタを集めた短編集。色々と元の妖怪とは違っております。お下品な回もあるのでご注意を。セルフレイティングはオーバーにつけておりますので、素敵なお色気シーンは今のと…

田舎に伝わるとんぼに纏わる言い伝え、伝説の精霊とんぼの話 お盆にばあちゃんが突然眠るように逝ってしまった。 その葬式後、親族たちと食事の後、田舎のばあちゃん家の縁側で、夜空を…

　とある村に『狼の森』と呼ばれる森があり、こんな言い伝えがあった。 ――狼の森に入ってはならない。入れば、穢れに魅入られる―― 　親から子へと代々伝えられるそれにより、誰も森…

「……君、僕のことが見えるの？」 滞在している修道院で、少年幽霊と遭遇してしまった聖女候補のシャルロット。 ただひとり少年を見ることができるシャルロットは、彼と親交を深め、やが…