「硝子玉」を含む小説

この世界は、中心にあるたった一つの大陸とそれを囲む広大な海だけが全てだ。海の果ては空を覆う巨大な不可視のドームと交わって閉ざされ、二千年の歴史の内に世界の大半は調べ尽くされていた…

どこかに消えてしまいたい。 学校帰り、ふと思った少女るな。 彼女は、通りがかった公園に見たことのないトンネルを見つける。 夏の夕暮れ。 蝉の声が響く中、トンネルを抜けた先には一…

※この物語はフィクションです。 犯罪行為や殺人を助長するものや、その意図ではありません。 主人公は彼女を何よりも愛している。 ころしてしまいたいくらいに。 その美しく長い黒髪も…

もしもあの時の約束が果たされていたら、どんな未来があったのか。 天界には、幻の未来を売るお店が存在している。

彼女と婚約解消をした夏のある日、僕はゴミ集積所に座り込んでいた少年を見つけた。 翌朝まだ同じ場所にいた少年を見かねて、僕は彼を部屋へ連れ帰った。 彼は言った。 「ボクを殺して」 …

とある国の小さな街、その滅多に人の通らない路地裏にその店はあった。 色んなものが所狭しと、しかし綺麗に整頓されて並んでいる。 今日も片目が硝子玉の店主が、商品達の主を待っ…

男は彼女に好意を寄せるが、 皮肉なことに、 彼女を失ったことすらも覚えてはいない。

【恋愛　日間６位達成　御礼申し上げます】 　キャッチコピーは第二章【重なる肌と火照る身体　身を焦がすほど熱く震える夜に】より。 　スキャンダルにより無期限の謹慎に陥った人気絶…

【短編】 創作ガチャと某コンテストのキーワードからアイデアを頂きました。 「硝子玉」「リベンジ」 どんな話になったか、読んでみてください！

日直が終わって家に帰ると、ストロームの町から星硝子が届いていた。 紅の火は硝子玉の中で尾びれを揺らしながら輝いていた。 原子番号38ストロンチウムの炎色反応より。 【推敲履…

硝子玉に物語を込めて売る「物語屋」。 そこを訪れた少年は、女性店主に紹介された素敵な物語に熱中する。 終盤になってわかる、女性店主が物語屋を開いた本当の理由とは――？

静かな夜に、僕は小さな硝子玉を見つけた。そこには、月の海があった。

　彼女は綺麗だ。 　俯いた表情を魅せる長い睫毛が、それに隠れた硝子玉のような――黄玉の瞳が、透き通る白い肌が、静脈の青さが滲み出るくらいに澄んだ肌が、そして彼女が綺麗だ。

コンプレックスを抱いたまま高校に入った由衣。しかし、そこで会った真奈は、そのコンプレックスを容赦なく刺激していく。 由衣は素直になれない自分に我慢ならないながらも、真奈や周りの言…

ある朝、ひとりの男子大学生が、不思議な硝子玉と、硝子細工屋の娘と出会う。そして、彼はいきなりある重大な宣告を受けることになる。 ――何にも混ざらない色を、どうやって変えることが出…