「百合文芸部門」を含む小説

　私、咲間ルイは訳あって、義理の妹レイが通う女子校に赴任することになった。 　そこで出会う個性豊かな少女たち―― 　彼女たちとのかかわりのなかで、私はこの世界に隠された真実を知…

女子高生の「わたし」にしか見えない、正体不明の人外・シンジャ様。彼女に与えられた金色の鈴が、いつも「わたし」の足首に揺れている。 この鈴って何？　ある日たずねると、シンジャ様は答…

それは10年前に病で失った最愛の姉と今も一緒に居続けている妹の一つの愛と奇跡のほのぼのとしつつ切ない物語。幼い頃から近所でも知られていた仲良し姉妹。そんな彼女たちは短いカラッとし…

恋愛関係――いわゆるカップルな友達ふたりからそれぞれ告白されて、私はすごく悩んだ。

彼女に置いていかれた私の生活は朝の猫アタックから始まる。 猫は彼女が置いていった。結構ひどいやつである。 彼女が出ていったのは結婚のためで、恋人であるはずのあたしはショックといえ…

吸血鬼と人間の2種類の生き物が存在している国。 吸血鬼は国から愛玩生物に指定され、絶滅しないよう『箱庭』と呼ばれている施設で保護されていた。 人間には備わっていない美しさや可憐さ…

佐伯ゆなみは甘味で例えるとシフォンケーキみたいな人。おっとり、ふわふわの印象があるけれど、食べ進めたときに感じるずっしりとした重たさがある。 白王遥は甘味で例えるとショコラタル…

季節は冬。大学生の葵は、学校に足が向かなくなっていた。そんな葵の前に現れた空想の少女、仁奈（にいな）。大学へ行けという彼女の言う通り講義へ出ると、彼女にそっくりな学生の姿が。二人…

四十歳手前くらいの女とその母と、母と今くらしている女のお話。

夏の屋上で授業をサボって寝ていた風花。 目が覚めると夏帆が傍にいて、迎えに来てくれたんだと理解する。 またサボったら迎えに来てくれるのかな⋯⋯。 二人の少女の日常を切り取った、…

カクヨム公式自主企画「百合小説」に参加するために書いたお話です。気弱な令嬢ジョセフィーヌがメイドと共に婚約者野本へと向かうお話です。町を歩く中で、市井の人々とのふれあいや、貴族の…

アタシとひなげしは、ドブ川にかかる橋の下で二人で過ごすのが日課だった。 ドブ川は臭いし、ゴミだらけだし、雑草だって伸び放題で、虫も多いし、すごく不快。 それでも、アタシたち二人は…

カクヨム公式自主企画『百合小説』参加作品。 人気の少ない山の上の遊園地で、最初で最後のデートをする話。

汐留千賀（しおどめちか）は毎日ずっと一緒に居た幼馴染の佐倉彩朱花（さくらあすか）のことが好きで、卒業式の日に告白をした。 ……しかし、あっけなく振られてしまった千賀は塞ぎ込んでし…

カクヨム公式自主企画「百合小説」のために書きました。こちらの企画に参加することで、短いですが初めて小説を完成させることができました。 恋人がゾンビになった月子（つきこ）とゾンビに…

厳しい父親の元、ままならない空気の中で育った美織。親の意のままに生きることしかできず、望まぬ結婚をした末の冷ややかな家庭環境に、ある夜美織の心の糸がふつりと切れた。 瞼に浮かべる…

南国の打ち捨てられた庭園を舞台にした、熱帯ゴシック百合小説。 庭園にある崩れかけた図書館を管理する私は、黒髪の少女と暮らしている。 しかしある朝彼女は、「しばらくここを離れること…