「尊ぶ」を含む小説

その島国には、二人の王が立つ。 北には、神の意志を至高とする龍王が。 南には、人の武を尊ぶ獅子王が。 南部、獅子王の娘である咲はその晩、降嫁先の屋敷を追われることになる。 …

　ベルリクは好んで譲らず先頭に立って突撃する指揮官の鑑。知恵と勇気に優れる。 　戦争の狂気に浸っては平和を好まず、日頃から総力戦体制の構築に勤しんで先制攻撃を尊ぶ。 　身一つから…

日本人男性として生きた記憶を持つ転生者フェルノ・デザイアは転生特典として『チート』を受け取りそして勇者の称号を冠することになった。そして勇者の証である聖痕と聖剣をその手に聖女、聖…

　魔力。 　それは人類七種が例外なく宿すことのできない超常の力だ。 　そう。人類は魔力を宿せない。 　全人類のちょうど平均値に近い能力を持つヒューム。 　森に住み、その森の魔力…

本作は長編幻想冒険譚『白華流離奇譚』第二部にあたります。 第一部「花ひらく刻」からお読みいただくことで、物語の背景と人物の選択がより深く伝わります。 沈黙を尊ぶ砂漠の国・ロー…

大陸の東方に位置する大国・竜珠（りゅうしゅ）国。 竜神の末裔である皇帝は后をひとりしか娶らず、番いとなった后を生涯深く愛するという――。 竜珠国の貴族の娘・璃璃（りり）は「可憐…

戦後百周年。 日本は、外交を主体とする移民政策によって、不況へと陥っていた。 様々な思想が入り乱れ交錯する動乱の時代に、「阿州の鬼小町」と恐れられる町一番の喧嘩娘が居た。仙女の名…

今からもしもの話をしよう。もしも、違う選択をしていたら、もしも、性別が違っていたら、もしも、生まれてこなかったら。 そんな事を考えては落胆する。でも、時間は巻き戻せない。

全中真裸物語（ぜんちゅうしんらものがたり） 鎌倉時代末期の成立とされる作者不詳の軍記物語。全十一巻。時の執権・北条師見（ほうじょうもろみえ）が発布した「裸体禁止式目」に対し、生ま…

——父を殺した、その翌日に、コウノ・セッカは勇者オーディションの会場に立っていた。 勇者とは、かつて魔王を討ち果たした者にのみ与えられる称号だった。だが今は違う。偽りの勇者一族・…

　そこは地獄。人を裁き、悪を訴え、善を尊ぶ場所。そこには数の値にすら収まらないほどの数多な罪人（つみびと）が訪れる。だからこそ、地獄は広大な地でありながら、そこには8方角（北・北…

同盟国の締結記念祝日を祝う前日に行われた学園のパーティーにて、セリーヌ・アウディア公爵令嬢は婚約者であるミハイル・ペンドリアムに、婚約破棄を告げられる。 ミハイルを含む取り巻きの…

　星ノ宮学園に転入してきた碧は、実用主義の幼なじみ早紀とともに、閉鎖中の分校旧図書館で錆びた鍵と羅針盤を拾う。地下に眠る「時の図書館」の扉を開くと、羅針盤の針は本棚ではなく失われ…

　射手座の神が治める国では、「自由」を守るために結婚や家族の制度は存在せず、愛は瞬間の輝きだけを尊ぶものとされていた。 　巫女であるセレナは、かつて愛した人・リュカと引き裂かれ…

　貧乏伯爵家の長女デシレアは、菓子作りの才能を生かして生計を支えるべく日々奮闘している。 　そんな彼女には前世の記憶があり、その前世唯一の幸福と言っていい存在が、前世では物語…

　道間ユキは、鬼や魑魅魍魎を狩る一族の道間家に生まれながら、疎まれた存在だった。 　黒を尊ぶ道間家において、赤茶色の髪を持って生まれたユキは、父である道間家の当主から「処分」され…

〈花〉の力を尊ぶ香山家(こうやまけ)に生まれた少女・涙茉(るま)は、とある事情から虐げられていた。 十八歳の誕生日を迎えた夜、涙茉は香山家の屋敷から逃げ出す。 死に場所を探す…

　不敵な笑顔で「おはよう諸君、何かお困りかな？」 　知りたいその秘密「この魂に憐れみを」 　抜けてるとこさえ「──食うのか？」「食べない」 　完璧に悦浸る彼は──── 　天災…

迷宮探索者の中にあって、その高い実力から『勇者』呼ばれる男、トドオカ。 常に合理と理性を尊ぶ彼は、決して迷宮内での人間関係のもつれを……とりわけ色恋沙汰による問題を……許さない。…

遠見久良《とおみ・くろう》。 彼は眼鏡女子を尊ぶ、ゲーム好きだけが取り柄の、冴えない高校一年の眼鏡男子である。 青藍高校に入学した彼の隣の席の女子、近間海笑瑠《ちかま・みえる》…