「子どもから大人まで」を含む小説

井上翠、40歳。一人暮らし。 私の実家で暮らす夫と息子。 この距離が、日々胸を締め付けた。 平日は単身で過ごし、週末に実家に戻る生活。 本当は家族と一緒に暮らしたい―――そう思…

21歳、服飾の専門学校に通って半年過ぎた。 やりたいことをやっている筈なのに、どこかぼんやりしていた。 このままでは今しかできないことを逃してしまう。 ぼんやりしていた今の気持…

看護師国家試験を半年後に控えたお昼時、スターバックスで出会った二人。 交差したほんの僅かな時間が子どもから大人へと変わっていく心を、そっと押し出していく物語。 ──これは、誰かに…

　あの夏、俺たちは鉄塔の下に「秘密基地」を作った。 　竹とベニヤ板で組んだだけの小屋。汗と笑いと、夕焼けの匂い。 　世界は、永遠に続くと思っていた——。 　けれど、町の再開発が…

遠藤奏多《えんどうかなた》。27歳。とあるIT企業で働くごく普通の会社員。 普通の生活を送っていた奏多は、雨が降るある日、一人の男の子……いや、女の子と出会う。 ……ん？女の子？…

きっと、今日生きてきたのは惰性だ。 過去に囚われたい。けれど、未来に捕らわれたい。 そんな人の物語。 また生きていく人へ。 ぐちゃぐちゃした感情を詰め込みました。もし読んでいて…

「鬼ヶ島」は、あの頃のオレ達の秘密基地だった。 大人になった今、バラバラになった“チーム桃太郎”にかかってきた1本の電話。 かつて“鬼”を演じていた仲間・オニやんからの不穏な呼び…

朝のあいさつ運動が行われる小学校。 ある日、いつも元気に声をかけてくれるアカリちゃんの「おはよう」が聞こえなくなります。 代わりに見つかったのは、謎めいたメッセージ。 ユウくんと…

お◯あさんといっしょ番組内の人形劇『フ◯ンターネ！』を観たことある人向け。

沖縄の縁側で、おばあとカナが語らうひととき。 「しまくとぅば」――島の言葉には、海や風と同じように大切な心が宿っています。 やさしい響きと共に受け継がれる“ことばのたからばこ”。…

子どもは親のこと、よく分かってるんだよね。

豊明市議会に提出された「スマホ利用時間を一日二時間に制限する条例案」。罰則はなく、家庭と学校の自主性に委ねられたその方針は、市民の間に賛否を呼び起こした。市長、調整役の副市長、実…

夏休みの午後、元気いっぱいに遊んでいたゆうた。 でも急に「へっくしゅん！」――。 その夜、夢の中で彼が見たのは、自分の体がひとつの国になり、赤血球・白血球・血小板たちがかぜのばい…

千依（ちより）の住む日ノ本は、異界との境界が曖昧な場所だ。 ゆえに、人の住む表の世界と、妖（あやかし）の住む裏の世界の唯一の通路になっている。そのうえ、彼女の国ではいにしえから厄…

　高校二年の夏。主人公・虹夏(にじか)は十二歳下の従姉妹・星良(せいら)に、幼いころ自分が肌身離さず一緒だったぬいぐるみ・ダイアナが欲しいと言い募られる。 　断り切れずに、夏休…

幼いころに母を亡くし、働きづめの父を支えながら日常を送る、黒兎　星輝（くろと　せき）。 中学一年生のある夏の夜、星輝は無人だと思っていたお隣の部屋のベランダで、少しやつれた様子の…

最新バージョンに生まれ変わった家庭用AI「ルミナ」。 性能も知識も飛躍的に向上したはずなのに、持ち主の少年には、大切な何かが消えてしまったように思えた。 それは、少し間の抜けた冗…

若者は怠惰か。 先達も怠惰か。 人類大体怠惰。

「イェーイ！！　オタク君、見てる～～？？」 「ごめんね、マナブ君……でも柏原サン、すっごくイイんだ……♡」 「だってさァ！！！　ギャハハハハハハハハハ！！！！」 　スマホカメ…