孤独のなかに浮かぶ、「君」という光。
けれどその光が、時にまぶしすぎて、痛くて、見ていられなかった。
「気持ちなんて知らないほうがいい」
「でも、知らなきゃ壊れてしまう」
自分がわからない。
他人の優しさが怖い。
愛がほしい。でも、愛し方がわからない。
そんな矛盾を抱えて、それでも生きてきた「僕」。
生きて、愛して、壊れて、
それでもまた、誰かに救いを求めた。
これは、「愛」という言葉の輪郭を、
ひとりの少年が、世界に向かって投げ続けた断章。
答えは出ない。救いもない。
でも――この声は、
確かに、どこかの「君」に届いている。