「四十九日」を含む小説

ある朝、未亡人の玲菜（れいな）は、愛猫のゆずがコタツで小学四年生の女の子になっているのを見つける。ゆずは、ひと月前に玲菜に拾われた、雨の中でずぶ濡れの赤ちゃん猫だった。そして奇し…

「わたし、青い金魚を造りたいの」 そう語っていた私の恋人は肺から水媒花を咲かせて死んだ。 火葬のあと、骨壺を確かめると恋人の骨は青い金魚に変わっていた。死んだはずの恋人との奇妙な…

20年ぶりに届いた同窓会の招待状。それは、がんの手術を終えた板橋史良の「みんなに会いたい」という願いから始まった。しかし、当日彼は現れなかった。 その後、私は奇妙な夢を見る。板橋…

重なって存在する二つの世界。“生ける者”が棲むシガン。“死せる者”が棲むヒガン。そのシガンとヒガンに別れ棲む一組の恋人と、幾星霜も孤独に死んでいる少女の物語。現代日本が舞台のダー…

新人女子高生幽霊、犯人をつかまえる為に探偵を雇う！ RED ある白い朝、真っ白になって私は死んでた。 殺されて幽霊になった女子高生。 49日まで地上にいなくてはいけないのなら…

四十九日チャレンジ。 死後、霊となった者が三度だけ挑戦出来る『チャンス』のことである。 成功すれば天国に逝け、三度失敗すれば地獄へ堕ちる。 そのチャレンジ内容は――四十九日間、飢…

父の四十九日を終えた「私」と母、そして娘の三人は、大阪淀屋橋に降り立つ。 休憩を兼ねて立ち寄った喫茶店で、「私」は亡父がよくやっていたパンの食べ方を思い出し…… というとても短い…

　彼氏の不倫現場を目撃して茫然自失で夜の街を歩いていた都月来未（つづきくるみ）26歳は、上から落ちてきた人物の下敷きになって気を失ってしまう。 　病院で目覚めた来未に起きた異常事…

大学生の娘を亡くした中小企業の社長。 ようやく、四十九日も終り、娘の死と向き合えるようになったと思ったら……？ 「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「Novel Days」「…

迎えに来た死神を返り討ちにしてしまう大魔導士・フローレンスの魂を冥界に連れてくる任務を任された死神・ヴィータ。いやいや任務にいった彼女は、話の流れでいざという時、フローレンスに肉…

妻の四十九日を終えて、縁側にぽつりと座っていた老夫、文治（ふみはる）。そんな彼の元に現れたのは、軒先に住んでいる一匹の鬼蜘蛛。 湿っぽいから降りてきた、と鬼蜘蛛は言った。 しとし…

おばあちゃんが、亡くなった。 両親に見捨てられた私の唯一の居場所だったその家も失ったまま、ぼんやりと暮らす日々。あの瞬間から、私の時間は止まってしまった。 四十九日の晩を終えても…

突然幽霊が見えるようになった青年チカは、成り行きで知り合った生臭坊主の弦壱と共に死者の無念を晴らすべく京都を走り回ることになる。 人が死んだらこの世に留まれるのは四十九日目まで。…

死後研究家として活動していた父親が亡くなった天乃 冥(あまの めい)。 奇想天外、自由人な父親が亡くなったのは突然のことであった。 父親と二人暮らしであった冥は四十九日の際、父…

神崎小太郎が初めて描いた本格的なホラー小説は、東北の奥地にある「三日月村」を舞台にしています。この村は一年を通じて満月が見えず、地図からも抹消された謎多き聖地です。主人公の美咲は…

なぜか似ても似つかぬ同級生に間違われつづける大学生の話。 「死別ブロマンスを書いて欲しいリターンズ」に寄せて書きました。 作中のカレー中華とはラーメンの麺にカレーのルーをぶっかけ…

事故死した姉の四十九日を前に、ふと思い立ってラインで自撮りを送ったら、返事が来てしまった。 シスコンの妹と愛妻家の夫の、故人を挟んだ関係を書いた短編です。

N県S市の漁港の町、T町には漁港と浜を見下ろせる丘の上には、お屋敷が建っている。。 ただ、このお屋敷を代々相続していた松笠家はお屋敷の相続を拒否したため、住んでいた松笠勝也の死に…

　挑戦者の前に立ちはだかるのは、やはり挑戦者だったの……

うららかな春の日に臨月の女の土左衛門が上がった。 女の亭主はつい先月亡くなったばかりで四十九日も迎えていない。 遺された八つの男の子。 彼は両親が『殺された』ことを知っている。 …