「中国文学」を含む小説

古代中国、春秋時代の魯国に麒麟を獲たという者が現れた。その者は君主哀公たちに麒麟の毛から紡いだ糸を献上して、こう言う。「真の君主、真の忠臣のみがこの糸を視ることができます。どうか…

私の名前はチュ・スンキムです。三十五歳の、なんの変哲もないサラリーマンです。そんなある日、通勤途中に強盗事件に遭遇。ついでにDウーマンと名乗る中二病末期の特撮マニアらしい出前持ち…

現代中国を舞台にした恋愛小説『红星恋人』。 主人公の趙飛燕は、美人で聡明な女性だが、恋愛には縁がないと思っていた。ある日、彼女は偶然出会ったチビハゲデブの男性、張春然に一目惚れ…

峨眉山の白蛇、素貞はある仙女と出会い天界で修業にはげむことになったが、蟠桃園を訪れた金母により自分には下界で命を助けられた恩人がいることを告げられ、仙人となるためにはその恩人に恩…

　君はいつでもここから出れる。 　君はどこにでも行けるんだ。 　だって、君を縛るものはなにもないだろう？ 中国の忌まわしき風習・纏足がテーマの話です。 水滸伝・金瓶梅がベースに…

中国は明の時代。 都・長安には風流人士たちの集う酒楼があった。 名を酔仙楼という。 かの大詩人、李白ゆかりのこの酒楼で繰り広げられるドタバタ詩文コメディ。 さて、今宵の肴はいった…

　実在した盲目の音楽家、阿炳をテーマとした短編の2作目です。今回は琵琶曲「昭君出塞」、二胡曲「寒春風曲」に題をとりました。

『笑府』（馮夢竜・明）の「学様」を大胆に肉付けし、アレンジを施しました。 ※お色気シーンを少し含みます！

北朝鮮で生まれるということ、見える世界をリアリティを持って描く。 北に生まれ、中国、ヨーロッパを経て南へ辿り着いた少女、ソンミンの数奇な半生。 *この物語はフィクションです。実…

あらすじ：映画への憧れを捨てようとしていた僕は、むかし中国人の古老から聞いた雪シネマの伝説を思い出す。僕は映画学校の美人同級生Fとともに霧の雪原に迷い込み、狐の興行師が上映する雪…

中国の伝統的な祝日を描写したいくつかの文章である。 不定期更新。

あたしはどんな街よりも、ここが好き。 凱旋門がなくて、綺麗な空気がなくても

　栄の国には女子は成人の証に歯を抜く風習があった。しかし都・楽安で育った史湘雲(ししょううん)は父の方針で歯を抜かないまま十九歳を迎え、気ままに書画を愛でて暮らしていた。その年、…

長編で書いている、「上海ハニー」からの抜粋です。 おきに召しましたら、本編もご覧下さい。

主に中国文学や歴史等について思っていることを歴史オタクがただ語るだけのエッセイ(の予定)です。

大食らいで楽天的な豚の妖仙、猪八戒。 彼がその陽気な顔に隠した、幻滅と絶望とは―― 中島敦が描けなかった、『悟浄歎異』における八戒の視点を勝手に再現。 参考図書 『山月記・…