「ほんのり切ない」を含む小説

テレビ局の女性ディレクター加賀美は、夏の特番に向けてある企画を提案していた。 それは完全な百物語を現代に再現するという壮大なものであった。 日時、場所、怪談、出演者……様々な課題…

母親に裏切られ、家を飛び出した風音。行き着いた先の海で泣いているところをホストの波瑠に拾われて……。 ほんのり切ない優しい物語です。

作文コンクールに実話怪談を提出したのがまずかった？ わたし――矢崎裕美は国語の江住先生に生徒指導室へと呼び出された。 江住先生って優しそうだけど、ちょっと頼りない。 そう思…

KAC参加作品 お題『ぬいぐるみ』

不慮の事故に巻き込まれながらも未練なく死んだ薄幸の青年・海風(ミカ)は、異世界の悪魔に召喚されて転生し、魔王の食事係となってしまった。 丁寧な物腰で人間を慈しむ温厚な悪魔・カマル…

僕ー深月翔空は出勤中、信号待ちをする懐かしい雰囲気漂う女性を見かける。その女性が信号を渡ろうとしたその時、横断歩道に信号を無視した車が突っ込んできて、彼女は轢かれそうになる。何と…

時間をかけて人が砂と化す奇怪な現象──それは決して珍しいものではない。老若男女誰でも発症し、今日もどこかで誰かが砂になる──けれど、どこかで、自分は大丈夫だろうと思っていた。 私…

【第29回電撃小説大賞二次選考通過作品】 少女クレナは、大魔女ヘクセローゼの魔法具店の主。 ある日、退役軍人のマルスが訪ねてくる。大魔女から魔法の義腕を与えられた彼は、軍を辞め…

これは呪いだ。 わたしの肌に残る、期限付きのあまやかな呪い。 カクヨム文芸部・公式自主企画「カラダの芯に触れてくる恋愛実話を読ませて下さい」参加作品。 ©月音

　18の初春、嫌々ながら始めた家庭教師のアルバイト。主人公・藤本紫莉《ふじもと・ゆかり》が初めて受け持つ生徒は、内気な美少女、松藤亜紀菜《まつふじ・あきな》。 　5月に行われた合…

忘れていた甘苦い記憶が、突然の来訪によって蘇る。しかも、夜の病院のバルコニーを乗り越えて。 「そんな事をしたら、嫌われてしまいますよ」護衛から諭されるも...... 「いつか、国…

「僕」は、模様替え中に、安藤からプレゼントされた絵本を手にとって……。　本編10Ｐの、ちょっと切ない短編です！ 2008年6月　執筆 2021年1月　修正公開

■僕の名前は土方明憲《ひじかたあきのり》。年齢は40歳で独身。職業は交通課の事務。 趣味は特になし。以上。 僕が語れることはこれくらい。毎日同じ時間に仕事に行き、同じ時間に仕事を…

由宇は不器用な性格から、クラスメイトとの付き合いを遠ざけがちだ。しかし、ある日の帰り道ゴミ捨て場の中から子猫を助けたことをきっかけに、少しずつ変わり始めるが──……。子猫と中学生…

入学した中学校は、 優等生タイプばかりの厳しい学校。 退屈で息が詰まりそうな毎日に新鮮な空気をもたらしたのは、 自由な雰囲気をまとった佐伯だった。 あの頃キミは、隣りにいた。

同音異話SR．September　「夕紅とレモン味」　参加作品です（締め切り８日前のぎりぎりですが）。 秋の放課後、美術室に入ったら金髪の美少女がいて……というシチュエーションか…

ある日、少女は不可思議な世界へと招かれた。 その世界では存在する万象が歪み、色彩すらも怪しく、あたかも抽象絵画の中に入り込んでしまったようだった。 辺りを物珍しげに眺めていた少…

本の世界へと迷い込んだ青柳　望月。 彼女は、そこで帽子屋と名乗る男性と出会う。なんでも知っているヤマネと、どこか懐かしい雰囲気を持つ帽子屋と共に望月は脱出を図る。 行く先々で様々…

雪の日の帰り道、正太は懐かしい幻に出会う。 愛犬であり、相棒であった犬のクロ。 正太は二十年ぶりに、いなくなってしまった彼の消息を知る。 原稿用紙十枚の掌編です。