雪の降る日、足跡のない人影を探してしまうかもしれない。そこに幼き日の心残りがありはしないかと。
遠い日に失ってしまったかけがえのないクロ。切ない思いでの幻を追っているうちに、意外な方向に思い出が進んで行き……しんみりさせてくれ、意外な展開もあり、楽しませていただきました。
雪の日に見た過去の自分の幻。切ない思い出と、ホッとさせられるあたたかさがあります。
少年と、犬のクロの話です。描写がうまいですね!短い文章の中にも、必要最低限のものが組み込まれており、読者を飽きさせず、暖かい話に心が潤いました。犬の鳴き声、雪の記憶、少年の後悔、全てを巻き込んだ、いいラストでした。ありがとうございます。次の話にも期待して、星3つ送らせて頂きます。
雪をテーマとした、ノスタルジーな短編小説です。美しく繊細な雪と田舎道の描写に、自分の故郷である冬の田舎町を思い出しました。二十年ぶり果たした、飼い犬との再会。それは雪が見せた束の間の幻かも知れませんが、きっと主人公の想いはクロに届いたと思います。懐かしく、そして寂しさに満ちた最後の場面に、胸がいっぱいになりました。
丁寧な、そして綺麗な描写に感動しました。主人公の諦めていた愛犬との幼い思い出を、20年以上の時を超えて掴んだ真相。雪景色の描写はもちろんですが、切なく非現実的な物語を上手く引き立てる心情描写や、構想などにも驚きました。他の作品もぜひ読ませて頂きます。
雪は昔から色々な小説で用いられた題材でもある。雪の儚さやその一瞬に輝きを見せる情景に感銘を受けた人が多かったのだろう。本作も雪が題材とされている。最後のオチも雪が溶けていくようにゆっくりと心地よいものであった。
どこまでも続く雪景色と、二十年越しに見た幻。この瞬間、相手もきっと同じ雪を見ているのでしょうね。いい作品でした。
すこしふしぎな幻想物語。雪国ではない地域は降り積もると一大事。非日常のある日に訪れる、切なくも温かいハートフルストーリーです。
雪景色が広がり白い吐息が少年に罪悪感を突きつける。苦く切ない記憶に雪が見せてくれた幻。ほろりと切なく、最後にくすりと微笑みがもれる。
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