概要
ほんのり切ない冬の短編ノスタルジー
「僕」は、模様替え中に、安藤からプレゼントされた絵本を手にとって……。 本編10Pの、ちょっと切ない短編です!
2008年6月 執筆
2021年1月 修正公開
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!叶わないけど消せない想い。その傷を持て余す人へ。
誰かへの叶わない想いは、容赦なく胸に刺さって、痛い。けど、とは言えその棘を、抜く気にもなれない。
そんな人の心の矛盾を、さらさらと乾いていて、でも根っこのところでは湿っているという、やっぱりどこか矛盾した、不思議な言葉の雰囲気で物語ってくれる作品。
埋まりそうで、埋まるはずもない、でも欠かしてはいけない隔たりへの、想い。
小さな堤防でその心の揺らぎを押し留めようとする『僕』の、ささやかだけど深い葛藤は、きっと誰の中にも、いろんな形で、でも本質はおんなじ面持ちで、たゆたっているはず。
それを、気づかせてくれる。
思い出させて泣かせながらも、代弁して、どこか、清々しくさせてくれる。
もし…続きを読む