「長編 文学」を含む小説

大学生の夏夜は誰にも秘密でピアノで曲を書き、歌を歌っていた。人に聴かせることが怖かった。 今、夏夜は同級生に言われた「夏夜って、何もないよね。人生つまらなそう」と言う言葉に言い返…

──アルビノの美少女・茉莉花心美（まつりかここみ） 彼女は齢十九にして、生来の類まれなる推理力と個性的な外見から、世間では知らぬ者は居ないほどの「天才探偵」として名を馳せていた。…

"桃水晶の瞳の伝承" オシラン帝国に古くから伝わる伝承がある。 千年前、袂を分かった二つの人間がいた。 一つは神々と共に天空の島へ昇り、精霊族となった。 一つは地上へ残り、自身…

　20XX年。突如地上に降り立った《天使》によって、地上の人類はどよめき立った。《天使》たちは選別と称して空に咲く銀の花《空中銀花》を全世界に放ち咲かせる。そこから出る青い花粉《…

抑圧された日々を送ってきた女の子が、「大人」になるために藻掻く話です。 直ぐに読み切れるのでどうぞ。

『愛は憎しみを生み、憎しみは探究心を、探究心は愛を生む』 二十世紀初頭、帝都に一人の男がいた。彼は『解離性同一性障害』を患っており、一つの身体に複数の人格が存在していた。一人は難…

男性「ブルー」と女性「レッド」。その間の性「パープル」は、隔離施設に入れられることが義務付けられている。そんな世界で、「パープル」はどう生きることができるのか。 毎週金曜日18:…

無数の文章を書いていくつもりでいる。どこまで書けるだろうか。これは、物語がある。あるいは、ないかも知れない。誰かが読むかもわからない。そういうものになる。音読してみると、いいかも…

誰かを羨ましがるには、『いつだって』まだ早いのかもしれません。 人に見せている振る舞いと、その人の実際の心の内は乖離していることが多い。 とりあえずは自分にできることをこつこつと…

この世の中は物語が中心に回っている。そんな世界で国民は物語の為に生き、役を担う。そんな世界でまた、物語を紡ぐため主人公に選ばれた。 少女の名は、藍乃英雄（あおのえいゆう）。 彼女…

ローレンス・スターンの『トリストラム・シャンディ』や、夏目漱石の『吾輩は猫である』のような小説を書いてみたいと思案しているうちに、二歳児の男の子が活躍するこの物語が誕生しました。

「ようこそ、世界が繋がるところ──クロックヴィクトリアンに」 高校1年生の夏休み。 暇を持て余して炎天下を歩いていた波須羽澪羅(はすば れいら)は、ふと見慣れない店を見つける。好…

白い世界で気がついた『ボク』。途中で出会った仲間とともに、象徴（シンボル）の謎を解きながら、不可思議な世界から脱出する。 生きるとは何か、人生とは何か、自分とは何かを追求する、哲…

2018年10月20日にTwitterに投稿した短編です。カクヨムに掲載してみました。 21時に新作長編が出るのでよろしくお願いいたします。 ↓出ました https://kaku…

　――あの日であった君を忘れられないから、僕は君に会いに行く。

神戸市灘区に住む少年・蒲原雄大は、母と妹とともに、貧しいながらも懸命に生きてきた。中学三年生のときの授業で少年（雄大）は、ツバルの住民たちの惨状と、エネルギー問題を研究することの…

「私の名前も、アデル！あなたと同じ、ただのアデルよ！」 日稼ぎの"狩り"をしながら過ごす女銃手、『アデル』はひょんなことから不可思議な少女を救った。 まるでそれが運命であるかの…

【ふたりの親愛はピアノの連弾のように奏でられた。いざもう一人の弾き手を失うと、幸福の音色も、物足りない、隙間だらけのわびしさばかり残ってしまう。】 ピアノの響く家には、ふたりの姉…

世界中、ありとあらゆる国や時代に停車する蒸気機関車、通称”無番汽車”。 今回の停車地は、中世アイルランド！ そこは汽車で働く従業員、コリンの出身地でもあった。 コリンは故郷にい…

王侯貴族なら誰しもが魔法を使えるローズベリー王国。王女であるアリシア・ローズクォーツは子供のころ魔法が全く使えなかった。王家の証のペンダントを手にしたその日から魔法が使えるように…