君に、会いに行く。

海太

第1話 旅の始まり

 2020年7月7日、七夕。

 僕は君と出会った。

 あの日の情景を、僕は鮮明に覚えている。


 宮城県の某所にある、ひまわり畑だった。

 強く照りつける太陽の下。黄金色に輝くひまわり。

 そんな中に、君はいたんだ。

 白いワンピース。茶色く肩にかかった髪。

 僕の心は射止められた。

 でも君は、ひどく心細そうだった。

 今にも泣きそうな顔。どこかを見つめていた。

 でもその後になって、君は僕を見つめた。


 君が放った第一声。その言葉を、僕は忘れられない。

 そしてそれは、僕に言った、最初で最後の言葉。


 「私は、君のことが好きです」


 たった一言。それだけの言葉。

 でもそれは、僕をひどく激し立てた。

 瞬間、君はいなくなった。

 突然の突風とともに。


 運命的なものを感じた。

 忘れてはならないような気がした。

 次のときには、僕は動いていた。

 僕は消えてしまった君を探そうと思った。


 君に、会いに行く。

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君に、会いに行く。 海太 @umita-2001

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