「波」を含む小説

偽怪証明【連作短編ミステリ】 ――偽怪、それは人為的に引き起こされた怪奇現象を指す言葉。 小瀬良氷波が運営する怪談蒐集サイト「怪異の淵」に寄せられた恐怖体験談を、お化け嫌いの…

本城波帆。２１歳になる彼女にはある秘密があった。 誰に話すこともできない罪を抱えた彼女が、同級生の青年と再会して少しずつ未来へ歩き出していく、そんなお話です。

見知らぬ人が、あなたに貝殻を差し出して言いました。 「命の音だよ」

超常科学の大家である谷のもとに転がり込んだ美少女は、タヌキの化身にして世界を滅ぼすほどの妖術の使い手。キツネ族から命を狙われていた。谷はその少女との関わりを機に、人外たちが呪力と…

１８歳の光規（みつのり）と１７歳の晴美（はるみ）が、太平洋上で遭難、絶海の無人島に漂着してから１年。希望は見えないが生活は落ち着きを持ち、二人は幸せすら感じていた。そこに波の向こ…

「世界が青く見える」と主張する佐久間と、彼に心惹かれる私の間に起こる出来事と悲劇。

　咲波春馬。二十四歳。職業――異世界転送業者。 　ある日、彼はちょっとした不注意でトラックに轢かれてしまう。そこで彼は死ぬはずだったのだが、不思議な事に彼が目覚めたのは蛍光色渦巻…

突風が吹き荒れ、耳を掠めていく風が気分を高揚させ、感覚を研ぎ澄ます。 風は林の中を縫って悲鳴のような音を響かせ、湖面に波を生む。

僕、君、あいつ。 何処にいるのだろう。 海にいるのだろうか。 陸に上がったのだろうか‪。 空を目指し腕を羽ばたかせているのだろうか。 それとももう沈み、海底で佇んでいるのだろうか。

高校二年生になった苫利隆太には、信条があった。 『人を不快にさせないこと』『目立たずに、波風を立てないこと』 そんな彼だったが、担任に学級委員の仕事を、クラスメイトの雛賀三百合と…

『　冒険者になることにしました 　　探さないでください　』 書き置きを残して家出をした、バールことバーレイ・アレクシアは若干15歳の、牛のように肉付きのいい少年だ。 持ち前…

それは吸血鬼と少女のはなし。 夜分にあたしは病室を抜け出した。 耳鳴りしかしないはずの耳に、新しい音が混じったから。 波音が響く先、たどり着いたのはうつくしい少年とかたわらにはソ…

明るく元気な美澄と理知的で真面目な海波は幼なじみ。いつもなんやかんやで美澄のノリに付き合わされる海波は、今日もまた、なんやかんやで漫才コンビを組まされることになったのであった。こ…

森をさまよっていた少年は一人の男と出会う。その出会いは少年にとって、善きものであるのだろうか。

《げっか いつくし の きみ》　月光が明るい夜。主人から頼まれた使いを済ませ、急ぎ屋敷へ帰る中、崖上から暗澹とした海を見つめていると、波音に紛れて、ぱしゃぱしゃと軽快な水音が聞こ…

時代という大きな波に翻弄され、喜びも悲しみもすべてを胸に秘め運命を受け入れた女たちの真実。歴史に埋もれた物語《ストーリー》を見聞・取材をもとに再現風にアレンジしてご紹介します。

去年の年末に新宿VRに行った時の話。