「泣いて」を含む小説

ショートショート（今は昔） 時は昭和後期、とあるオンボロアパートでの出来事。 借金取りの冴えないチンピラ風の男と、返せる当てのない冴えない中年女性のドア越しのやり取り。 それ以…

　高校２年生の神崎渚子は、かつて非常に泣き虫だった。何かと感情が高ぶった拍子にすぐ泣いてしまうほどの泣き虫だった。それを恥じていた渚子は、せめて場所を選んで泣ければと考え、行動を…

雨が降る、赤子が泣く、自転車が走る―― 一見なんの関連性もない行動のあいだに見える、運命というほどでもない無数の鎖。 ※この作品はブログ【泣きながら一気に書きました】にも掲載し…

太平洋戦争末期。 夫の戦死を伝えられた「私」は、涙の一つも見せず飄々と生きていた。 ※初出：エブリスタ『三行から参加できる 超・妄想コンテスト 第133回「私が泣いた理由」』…

　もとはわずか4600字程度の「私が泣いた理由」という、とある短編のコンテスト応募作です☆ 　題名は似ておりますが、誰もが感動するあの絵本の超傑作とはまったくの別物であるので要…

主な登場人物 俺…主人公。闇が深い。 彼ら…人生が楽しそうな同僚達。 心…「俺」を支える抽象的な存在。 劣等感…「俺」の肩代わりをする抽象的な存在。果たして敵か味方か。 自尊心……

ある秘密組織に所属する2人のラブコメディ モテすぎて恋愛経験0の木村タロウと、人との接し方が分からない川町ハナコの日常を書きました。思いが通じる5年前みたいな作品ですが、「5分で…

　作家とは、いわばその人が描く物語世界における神様だ。 　登場人物は神様には逆らえないし、作家はいくらでも彼ら彼女らの運命を自由にできる権利を持つ。 　全ては予定調和、泣いても…

とある辺境の街に住む少女、リン・アストロアートは泣き虫だった。 『泣き虫リン』なんて呼ばれる彼女は、いつもと同じように図書館の隅で泣いていると不思議な声を聞いた。 「泣かないよ…

梨が欲しい？彼女は聞いた。ほぼ懇願したように。しかし、私は肯定的な答えをしなかった。彼女はすぐに堤防決壊のように泣いた。

またふとした時に出来上がった物語です。 こんな短い物語ですが、物事の捉え方は人それぞれだと書いていて思いました。

夢の中で会ったあの子は泣いていた。 普段の様子からは想像もできなかった。 どうしてこんな夢を見たのか気になって仕方がなかった。 ただの僕の妄想なのか、それとも何かを暗示しているの…

動物病院には、日々色んな動物たちが担ぎ込まれてくる。 両親の後を継いで獣医師となった博美（単純直情型でお節介焼き）と看板猫の院長（冷静沈着型で気難し屋）は、その動物たちと飼い主に…

「5分で読書」コンテスト応募作です 目を覚ますと、そこはどこまでも暗い世界だった。 光の届かない、誰もいない世界にたった一人倒れているこの状況に戸惑いを隠せない主人公。 そん…

「最後まで笑わなかった者に僕の遺産をくれてやる」 　果たして衝撃の葬式が始まった。

　辺境の地に構える魔道具屋『パルス』。ここには、勇者や魔王や神など色々なヤバい客が訪れる。店主である中年男性パルスはある野望を叶えるため、今日も働きまくる……。 　笑って泣いて…

雨が降る夜。 雑沓の片隅と濡れたアスファルト。 星や月に裏切られて、ひとりで泣いていたミチの髪がふわりと舞う。 秘密基地。 チロはそう言って笑う。 女２人の物語。

ある日俺には許嫁が出来た。 だけど同棲生活をしてわかった！俺は、この子とは上手くいかないと。そうして生活をしていくうちにお互いあまりしゃべらないようになった。 そして俺達には事…

日本の中では複数の怪盗団がたくさんの宝を盗み出し、暴れていた。これには警察も奮闘している。 だが、怪盗団も警察も一際違う。 怪盗団は全員けもの。 警察は超人並みの能力を持つ者が数…

突然の姉の交通事故死。 しかし僕はそれが受け止められず涙する事も出来なかった。 少し年の離れた姉さん。 優しくていつも僕を気にかけてくれた姉さん。 そんな姉さんは死んでも僕を…