「用意」を含む小説

見た目幼女の主様と生意気な黒猫が店番をしている古本屋「キオク」はどこにでもある古本屋ではございません。この古本屋に辿り着いたならば、あなたにぴったりの一冊をご用意いたしましょう。…

若い夫婦が経営する喫茶店「パラダイスの針」。ここは来客から持ち込まれた様々な謎を解き明かす「探偵喫茶」としても知られていた。 この店でアルバイトをしている大学生の二三音は、クリ…

僕は、＜神＞だ。 人間達は僕を＜神＞と呼ぶ。 だけど僕は、自分が何なのか知らない。確かに僕が思うだけで空は荒れ狂い地面は激しく揺れ、海が二つに割れることもある。 でも僕は、…

　駅伝大会五日前に足首を骨折した椿。今日は猫も杓子も浮き足立つ一二月二五日《クリスマス》。病室で一人過ごしていた椿のもとに、幼馴染の菜絆は今日も訪れた──。 「今日はね、椿ちゃ…

ある日。御影が突然見た悪夢。 それは、自身がもうひとりの自分を斬り殺す夢。 心当たりのある御影はその事に戸惑いを見せるも。それを幼馴染である雅騎が癒やし、忘れさせてくれた……はず…

信二にラブレターを渡すよう頼まれたぼくは、正門の前でヒロミを待った。やっと校舎から出てきたヒロミ。 たくさんの言葉を用意していたのに、言えたのはぶっきらぼうな言葉だけだった。実は…

この国では、国民がヘルメットをかぶることは常識です。 誰も自分がヘルメットをかぶって往来を歩くことに疑問を抱きません。常識ですから。 しかし、真柴グレン蔵議員が提出した『脱・…

１話につき一欠片のノンフィクションの“タネ”を用意し、フィクションの衣をつけて、１０００文字の油で揚げてみました。 油の温度は難しい。 一回こっきりのつもりが、思いの外、登場人物…

俺はエマ。万年中級探索者の二十九歳。 苦節十五年。魔物の討伐だの貴族の護衛だののクソ仕事をこなし、何とか老後の貯えを用意することが出来た。そんな訳で、ちっくら早いが探索者稼業を引…

えー、蟹の殻っていうのは硬いんですよ。なんで硬いか。皆さん、まずは蟹の殻を越えた向こうを想像してみてください。どうですか。蟹味噌やら蟹の身やらが浮かんできたでしょう。つまり、私が…

機械が全てを支配し監理する惑星、鉄地球《ガンアース》 この惑星では今、一つの理論が蘇えろうとしていた。 蘇える理論は誰も信じなかった非局所的「隠れた変数理論」 隠れた変数理論を抱…

拷問プロが一同にあつまる拷問の祭典。 拷問プロの主人公は順調に勝ち進んでいく。 決勝戦で拷問するのはあきらかに強そうな拷問対象で……！？ ↓前回の投稿↓ 『粉と水さえあれば…

2020年10月、カドカワBOOKSはおかげさまで、5周年を迎えます！ そこで読者の皆様への感謝を込めて、ここでしか読めないショートストーリーの数々をご用意しました。 この機会に…

僕はママと二人で暮らしている。 僕はママの言いつけ通り、外に出ることはない。食べ物も服も全部ママが用意してくれるから外に出る必要はないのだ。 だから僕は年頃の皆のように、友達と語…

ちょっと設定変えてやってみた

母が用意してくれた二つのケーキの内一つが消えた。 兄は僕を疑い、ケーキの所有権を主張してきた。だが僕は知っている。僕は無罪だっていう事を。 ここで身の潔白を証明しなければ僕のケー…

大好きな男の子に告白するときは、ラブレターを用意して、丸めて豪速球で投げつけます。威力があればあるほど効果的なので、頑張って練習しましょう！

　早見美景の目は５分後の世界を映している。 　常に未来視している状態だが、視覚だけ時間がずれた状態は本人には不便この上ない。日常生活では視覚障害とほぼ同じだし、未来が見えると言っ…

それは当たり前に、そこに有った。それに取り込まれてゆくことは、自然の成り行きだった。奈々香も当たり前のように銃を手に取り、当たり前のように引き金を引いた。 何も生み出すことの無い…

　その日は蛇口から流れる水の音が嫌に耳につく日だった。 　朝の忙しない時間に、一本の電話が入る。 　祖父が亡くなった。 　今から迎えに行くから用意をしなさい。 　私は電話を切る…