ある日、幼馴染の御影が主人公の雅騎の前から姿を消すことで物語が大きく動き出します。
御影が姿を消したのにはとても悲しくて、重大な理由が……
ですが、その理由に納得できない雅騎は御影を追いかけ、御影たちを苦しめるものと対峙することになります。
後半はバトル多めなので、バトルものがお好きな人は特に楽しめると思います。
ですが、全体を通してキャラクタの感情にもしっかりと踏み込んだ作品なので、バトルより人間ドラマを重視するという人も楽しく読めるはずです!
本作は『非日常なんて日常茶飯事』の第二巻。
第一巻『非日常なんて日常茶飯事 ~天使でない天使~』をまだ読んだことがないという方は、まずは第一巻を先に読むことを強くオススメします。
『日常だって日常茶飯事 ~並びし言葉に想い出ありて~』という短編もありますが、そちらは第二巻を読んでからでも良いのかなーと個人的には思います。
この作品は前作を引き継いだものですが、この作品から読み始めても違和感なく読み進められます。
前作も読ませて頂きましたが、筆力が上がっているのは明らかです。
イメージしやすい描写ながら、内容は濃くて物足りなさを感じる事はなく、どこかダークさを醸し出す伏線と、くぎ付けになる武術の戦闘描写、ヒロインのギャップ。
魔法や剣の戦いではなく、武術の描写を描くというのは技巧がいるものです。
しっかりとしたイメージと表現力がなければ読者には伝わらない。
そして全体的な緩急の付け所に、読者を飽きさせません。
まだまだ序盤のこの作品。
あなたもぜひ読んでみてね。