「眺めた」を含む小説

とある世界の、とある国の独り言 ハンモックに揺られ、銀色の指で髪をなでられながら、紫色に輝く、その人のまあるい花弁を眺めて、丘の上で話したこと ーーでもさ、僕らってそういうも…

菊田家の3姉妹、陽南と蓮と桃奈は大人になり疎遠気味になっていた。 そんな中、蓮は久しぶり妹の桃奈と会い遊びを満喫していた。だがその途中で事故に遭っていまう。 桃奈は命に別状はなか…

夏休み。 溶けてしまいそうなほどアツいのに、 俺の部屋にはエアコンがない。 アイスを食べながら 全開にした窓に立った。 目の前に見えたのは、隣の家の窓。 そこには、見知らぬ女の…

異世界転生を果たしたカヤノ。 そこは人工知能が開発した技術や兵器により支配圏を握る世界。 武器を変身させ異能を揮う世界でもあったが、その対象は銃火器に限定されていた。 自らの勢力…

静かに月を眺めたいのに、話しかけてくる声のせいで集中できない人の話。

　海岸に面した鉄道の駅、その駅に校名を冠する片蔵高校に通う黒髪の少年「柊　想真」成績は中の上、多少体格に恵まれている以外は普通の高校生だ。 　いや、強いて言えば、一つだけ人よりも…

【あの子は今、どこでどうしているのだろう。僕のように汚水をすすり、常に腹をすかして、それでもただ変わり果てていく世界を眺め続けているのだろうか。そんなあの子の姿を想像するたび、僕…

　疲れた。しんどい。楽になりたい。 　精神的な病が理由で退職後、再就職を目指すも連戦連敗。実家暮らしなので衣食住は何とかなっているけど、無職で肩身が狭い。貯金も底をついてきた。 …

これから死ぬぼくの朝。もう死んだぼくの告別。悪くない朝の死。

桜を見てはしゃぎ合うひとたちを横目でちらりと眺めて世を嘆くひとたちへ、一本だけで孤独にけれども誇り高く咲き誇る桜花（サクラバナ）をプレゼントいたします🌸

私は某乙女ゲームのキャラクターが好きすぎて、毎日そのキャラを眺めては「尊い」とうっとりしていた。 そんなある日、突然眺めていたキャラのカードが光出し……出てきたのは推し！？

高校の卒業式。証書授与の段になって、校長に引き続いてまったく瓜二つの校長が舞台に現れた。 わけもわからないまま式は進んでいってしまうが、『僕』はそれを引き気味に眺めていた。 その…

工場跡の管理人の仕事は毎日の見回りと１日１回の定時報告のみ。 毎日代わり映えのしないモニターを眺め続け、異常なしと報告するだけの簡単な仕事。 何も気付かず、余計な好奇心を持た…

交差点沿いのカフェ。窓際の席にオトコが座って居る。 オトコは交差点をずっと眺めている。

私は彼氏と同棲している。しかし、彼はあまり私に構ってくれない。手の中にある長方形の板ばかり眺めている。つまらない！　しかも板の中には私よりも若い女がいる！　浮気なんて許せない！ …

　クラリスの婚約者、アスランは派手な美貌の持ち主でモテモテの女たらし。 　地味な容姿のクラリスは今日も壁の花になって女子に囲まれる婚約者を眺めている。 「身分違い」だの「地味令嬢…

　個人貿易商を営んでいる間地 佳法（あいち よしのり）は、ある日友人の梶原 隆司（かじわら たかし）と共にリサイクルショップで商品を眺めていると、店の一角に置かれていたお洒落な花…

僕のお父さんはコーヒーを入れる習慣があった。 コーヒーはインスタントではなく、レギュラーコーヒのブレンドだった。 ある日、僕はコロナ禍で学校が休校になってしまった。 家で仕事をす…

厄介で面倒で、自分を持て余す15歳の僕。兄の背中を追いながら、ぼんやりとした将来を他人事の様に眺めていた。 その僕を初めて、痛いほどの感情で締め付けた莉久との出会いは、中等科４年…

【KAC20211参加作品】とある男の、七夕の夜の話。