「純」を含む小説

【けれど、祖母の首の上だけは、いつだって必ず直線で切り取られていた。私や父の上は身体のラインに沿って器用に避けられていて、つまりそれはパズルと名をつけたただの殺意だったように思う…

【教室の隅で、ずれた眼鏡を直しながら一人きりで人間関係に重きを置くライトノベルを読んでいる。そういう、孤独な学生時代を過ごした人にばかり好かれてしまう。答えは簡単だ。私が、彼らに…

※（2024/11/8　第一章【ファムータルの章　４，【兄弟喧嘩】にて、某国の男娼事情というくだりがございます。あくまで伝聞なのですが、苦手な方はお避けください） お目をとめて…

山岸由美は、母・恵子の過干渉と支配的な態度に苦しみながら、孤独な人生を送っていた。ケーキ店を営む恵子は、幼少期から由美に理想の娘像を押し付け続け、娘を追い詰めていた。ある日、由美…

▼『血の海』の夢を見た白崎。 　Remiさんと私で『題材共有コラボ』をしていきます✨ ↓Remiさんのページ https://kakuyomu.jp/works/16818093…

友情の物語です。 処女作の初投稿です。 よろしくお願いします。

渋谷の街で、自殺者が急増しているらしい── そんなニュースが世間を騒がせているある日、渋谷の雑居ビルで探偵事務所を構える中年・仁科哲雄は、娘が自殺した理由を探ってほしいという依頼…

続いていたり、そうではなかったりする話。 どこから読んでも良かったりする短編集。

◆オーバーラップノベルス様より書籍化されています。 愛人、富栄と入水自殺を遂げた太宰治は、気がつくと見知らぬ川のほとりに立っていた。 ここは地獄に違いない、きっと自分は閻魔に裁…

▷音楽は、美しい色と音で溢れている世界だった。 　音と色の織りなす世界は、果たして美しい？ ▷クロノヒョウ様の自主企画に参加させていただきます！ 『聴こえないメロディー』　短編…

【「両親が、決して僕に見せなかった兄の最期の姿が、スーパーの食肉売り場には常に並んでいるんです。あれらは食材で、食べ物で、焼いたり煮たりして食べるもので、それは当たり前のことで、…

　この世界はあまりに不条理である。 　まず、働くためには戸籍と住所が必要だ。そして、戸籍と住所にはお金が必要だ。 　この世界は、本当の弱者を見捨てているのだ。 　彼女は、そんな…

海辺の町で育った「私」と不思議な灯台守の少女の、ひと夏の儚い友情のお話。 極ほんのりSF要素あり。 灯台は遠く海原を照らし続ける。誰かの帰りを待ちわびながら――……。 ＊縦組…

※実在する病気に関する記述があります。 死んでしまったカブトムシの幼虫、卵、いなくなったパパの話。

彼女は可愛らしくて、私とはまるで反対の性格で、私は彼女が好きだけれど、時折とても嫌になる。 涙を上手に使う彼女に、とても苛立つ。 でも、ある日。 『憐れんで笑ってあげるから』と…

――今日もまた、神秘と幻想が死んでゆく。 日常の風景に霞むファンタジー。そんな幻想を描きつつ、どこまでも現実を知らしめる夏にぴったりな風情の純文学の短編です。

俺には白川りんがわからない。俺と付き合っていながら、別の何かを見つめる彼女が。

「カクヨムコンテスト10【短編】」に応募予定の作品。 400字詰め原稿用紙１０枚の私小説です。 「後期高齢者のための洗濯請負人」を改題。

姉の政略結婚をきっかけに、望まずして作家になった青年、山崎玲央。十歳年下の従妹、未希が高校に進学し、彼の元に押し掛けた。 「玲央兄ちゃん、ラノベの書き方おしえてよ」 彼女には、玲…

リハビリ。 特に意味はないですが、書きたくて書いた性描写があります。