「怪奇幻想 怪奇」を含む小説

忘れていた十年前の少女時代の忌まわしくも哀しい思い出が、今還って来る。

北海道の漁村に引っ越した「私」は、海にせり出す半島の上に、地図に無い電波塔を見た……。

ある男が語る綺譚。幼少期に、奇妙なものが流れ着く砂浜で体験した噺。

八尺様のことを友人に聞いてから、どうしようもなく恋こがれてしまった。瀬戸内海の山の寺にいると云うから逢いに行こう。山の上で綺麗な小僧さんに会って連れて行ってもらうのだ。山寺の老人…

※2016年・クトゥルフ神話アンソロジー『幻視秘録 ー葬ー』寄稿作品。 「ボクが夢や希望や思ったことを現実にできる〝力〟の持主なのは……勿論、あなたも知ってますよねぇ？」 　派…

遍く人の文明のある場所には法がある。法はその土地と社会に根ざして、もっとも合理的な姿へと成長する。ときにその進化は不可解で不合理にすら見える。『不可解法律全書』ではそうした法の世…

幻想怪奇。小説か散文詩か。まぁ、お楽しみください。

昔むかし、とある海辺の町の大晦日。余四郎と寅吉は、明王様の祠を見張る「供物番」に選ばれた。二人は自分の居場所を見つけられずにいる半端者同士。町へ越してきて二年目の余四郎は、林の奥…

放課後の教室。 由希は親友の日香里を誘い占い師の元に行く。 日香里は由希には逆らえず、しぶしぶそれについていった。 二人が出会った男は、占い師と呼ぶにはあまりにも奇妙な人物だった…

主人公の「私」が眠りにつくとき、その渦は必ず現れる。 渦は「私」を必ず、悪夢へと導いていく。 悪夢は、いつ覚めるのか？

神の死んだ世界のあの世、通称イル・ディーヴから白蛆と名乗る女性によって連れ出されたヴィズ・エラル。その少女の現在を知りたくありませんか？ 【時系列】 イル・ディーヴ 　↓　↓　…

時間を測りながら1000文字の読み切りを書く企画の参加作品です。 ミステリと銘打っておきながら、短すぎてミステリにはなっていません……怪異ものとしてお楽しみください。

旅の途中、ふらりと夜の古都を訪れた"ボク"。 けれど、すでに商店は閉まり街には人の姿もなかった。 夜の街をあてもなくさまようボク。 やがて、川の向こうに見える明かりにいざなわれ、…

暗黒のお伽噺。 参考文献　 日本の民話　瀬川拓男・松谷みよ子編　全12巻　角川書店

この世には、伝説の『つきのいし』というものがあるらしい。ただ、誰もその存在を確認したことがなく、その詳細は未だ謎である。ただ一つ分かっていることは、その伝説の『つきのいし』は道端…

頭と記憶を失った少女ロサ。 ゴミ捨て場と呼ばれる薔薇の地下牢で目覚めた彼女は自分と同じ頭のない猫に助けられた。 猫から頭を奪ったのは城主である首刈り女王だと知らされたロサは頭と記…

Twitter上の企画「文披31題」に参加して書いた140字の作品を載せております。 ジャンルは多岐に渡りました。 無事に完走しました！　ありがとうございます！

第43回横溝ホラーミステリー大賞一次選考突破作品 朝、足元に気付かずに、蛾を踏み潰してしまった。 白く丸々と肥えた、雌の蛾だった。 それからというもの、女子大生の樹（いつき）…

夢にまつわる一話完結の掌編シリーズの一本