「電話とか」を含む小説

自殺未遂を繰り返す美奈子には、その度に必ず電話をかけてくる男がいる。 　女である美奈子には決して振り抜きはしない相手だ。 　それでも美奈子は、彼に対する思いを消すことができない。

　輸入雑貨商とチベット出身の女性の間に生まれた山上咲耶の家には目玉と耳の妖が現れる。それを彼女は不快に思いながらも受け入れていた。 　夏休みの初日、父親が生れた村から祖父が亡く…

僕こと新藤大和は現在、メリーさんの人形から電話が来ていた。 「もしもし、私メリー……今、公園前のゴミ捨て場に居るの」 「オッケー、じゃあ準備して待ってるね」 「え？あ、うん……」

公式自主企画　百合コンテスト　最終選考作品 　本家の嫁で後妻で年下の義姉の百合子さんが苦手な晶子さん。 　百合子さんが認知症で施設に入ってから、百合子さんの家の前のごみ捨て場を…

※短編版です。 深夜に黒電話のコール音が響く。いつまでも鳴りやまない電話。それが始まりの合図だった。巫女の一族である仙狐家の次女、玉藻は家を飛び出し自由な生活を送っていたが、それ…

１分後に世界が滅ぶらしい。そんな状況なのに、長年の付き合いの彼女から、電話がかかってきた。 「ニュースを見ればすぐ分かることだけど時間のムダね。さしあたっては、私と付き合って欲…

ＳＮＳで仲良くなった女友達が同棲している彼氏から、酷いＤＶを受けているらしい。 私の家の家賃を折半してくれる事を条件に、私は彼女を匿う事にした。 その子の彼氏は、毎日数十件を超…

20XX年、インターネット上にとあるデータが流れた。それは子供型アンドロイドの設計図。その設計図には、こう書かれていた。「お金や名誉は一切いらない。この設計図は自由に使って構わな…

　ある街でまことしやかにささやかれている噂がある。「#259」に電話をかけると、殺し屋が来てくれる――。 　赤座美紗は保護者説明会の時に下田志恵から、自身が運営する料理教室への参…

高校時代の同級生から１本の電話が鳴る。同窓会に出欠するための連絡に主人公の“僕”は修学旅行先で飲んだラベンダー色のソーダ水を思い出してはとある“彼女”との出来事を振り返る。

30代春前に 急性腎不全で入院 緊急透析となり執筆活動を開始 その時の医師である柊先生(仮名)さんとの 会話を文字起こし ノンフィクションです 個人名や団体名は本人に 大変な…

　カフェ煉瓦珈琲で働く大学生舟入あかりは、同じ大学の先輩井口颯が好きで、颯が働いている神社の年越しの大祓の際に告白するが、振られた。 　元旦、あかりは楠神社に初詣に行き、そこで颯…

仕事を終えてリラックスしていた牧村のところにかかってきた電話。出たのは彼の悪友を名乗る子供の声であった。 「困ったときの三題噺」より 明日とトンネルと「スーツに着られてみた感想…

ケーブルTV勤務の鍋島は同僚の今西と流星群を映像準備のため深夜に夜空を撮影していたら一本の電話が。 一か月ほど前に死んだはずの男の死体が海で見つかった。 警察の捜査が始まるが上司…

幼馴染みの千崎千紗（ちさきちさ）は、世界規模で会社の事業を展開する父を持つお嬢様。 文武両道で容姿端麗。家賃１００万のマンションに住んでいる彼女は、借金で逃げた両親を持つ僕とは対…

　俺の名前は六波羅。 　『きさらぎ駅』に棲む正体不明の少女と一緒に、怪異に対峙する仕事をしている。 　怪異に関して困ったことがあれば俺に電話してくれ。 　出るかどうかは分から…

　全四九話（総ての章を含んだ話数、五〇話目はあとがきです） 　オリジナル作品 真面目な恋愛ものです。 　想いを伝えられずに高校を卒業してしまい、職場も住むところも 離れ離れの貴…

　庭を泥沼にした倖（ゆき）とぼくは仲のいい関係を続けていた。その倖が、ある日、庭を見ながらぼくに「このままでいいわけ？」ときいた。「よくない」と答えなければ、と思うぼくだったが、…