概要
私は寂しい老人ではない、はずだ
公式自主企画 百合コンテスト 最終選考作品
本家の嫁で後妻で年下の義姉の百合子さんが苦手な晶子さん。
百合子さんが認知症で施設に入ってから、百合子さんの家の前のごみ捨て場を片付けるようになった。片付けながら、百合子さんとの思い出を振り返り、遠方の息子に電話をかけ、犬の世話をし、それなりに忙しくすごす晶子は寂しい独居老人ではないという自負がある。
百合子さんの人柄は決して良くなく、晶子とはそりが合わないかった。毎年庭の柿の木から柿の葉茶を手作りしていて、それをあげるという約束をされたが、柿の葉茶はすべて埋めて処分していた。晶子は茶にはこだわりがあったし、単純に百合子さんの手作り茶を飲む気になれなかったからだ。
しかし約束は約束。本家の主人が亡くなってから、庭木を全部刈ってアパートを
本家の嫁で後妻で年下の義姉の百合子さんが苦手な晶子さん。
百合子さんが認知症で施設に入ってから、百合子さんの家の前のごみ捨て場を片付けるようになった。片付けながら、百合子さんとの思い出を振り返り、遠方の息子に電話をかけ、犬の世話をし、それなりに忙しくすごす晶子は寂しい独居老人ではないという自負がある。
百合子さんの人柄は決して良くなく、晶子とはそりが合わないかった。毎年庭の柿の木から柿の葉茶を手作りしていて、それをあげるという約束をされたが、柿の葉茶はすべて埋めて処分していた。晶子は茶にはこだわりがあったし、単純に百合子さんの手作り茶を飲む気になれなかったからだ。
しかし約束は約束。本家の主人が亡くなってから、庭木を全部刈ってアパートを
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