「現代ドラマ、短編」を含む小説

画家である僕の家に彼女を泊めた。朝、空を見ながら「僕だけの青を探しているんだ」と言った。小説家の彼女は僕が考えたこともない返事をくれた。

子供が喜ぶもの等、何にもない田舎。 珍しいお菓子に、欲しかったオモチャ。都会の出張から帰る父のお土産が一番の楽しみだった。 だけどある日を境にお土産は無くなり、そして父と母は。…

主人公は仕事を辞めた日の帰り道、おばあさんの写真が飾られているのを見つけ、それに見入ってしまう。 どうしてそんなにも心が惹かれたのかを探していく。 1万字以下の短編です。

もしかしたら救われるのかもしれない。

感情表現が希薄となったとされる現代社会で、一つの法律が可決された。 それは、感情輸入法。 例えば感情の薄い人間が怒りたくなったら、感情豊かな人間から怒りを借りることができる。 こ…

人生に行き詰まり自暴自棄になった芸人の男は、命を賭けた大舞台に挑む。 降りしきる記録的豪雨。頭上で轟く雷鳴。観客はゼロ。 最悪のシチュエーションが産み出す最高の輝きのために、男は…

夜橋を渡るあなたが見たものとは。 カクヨム百物語　参加作品 真実度合い：60%

言葉が喋れない、失語症の少女は夢の中でなら自由に喋れることに気がつく。内なる欲望を現実世界に投影し始め、段々と夢の世界にのまれていく。しかし、ある出来事から夢の世界が崩れ始め、少…

合法ロリ人妻バレリーナと、彼女に目を潰された限界バレエダンサーの百合小説です。 バレエの美と苦悩が交錯する、切なくも力強い物語。 「第七回こむら川小説大賞」参加作品です。 お…

きれい好きな清掃員が見たものとは。 カクヨム百物語　参加作品 真実度合い：30%

前世の記憶を失った魂である「俺」は、「花龍」と名乗る白い龍に出会った。 「花龍」はここを「あの世とこの世の狭間」だと説明し、「俺」にこう頼む。 「私と一緒に現世へ降りて、躯龍を…

学校には来るものの、教室には行かず屋上へ行く彼女。 そんな彼女を気に掛ける教師なんて、もうどこにもいない。担任である僕が、最後の砦らしい。 雨がポツリ、ポツリと降る屋上。 哀し…

高校二年生の水田夕生(みずたゆうき)。一人で下校していると、彼が思いを寄せているクラスメイトの白坂碧(しらさかあおい)に声をかけられる。背伸びした二人が織り成す、ひとときの暖かい…

夏に読んでほしい超短編小説。

りんりんりんと世界が泣いていると彼女は言う。 りんりんりんと世界が泣いていたと彼女が言う。 りんりんりんと泣く世界で僕と彼女の居場所を作りたくて、彼女から悲しみを取り除いてあげた…

生まれも育ちも葛飾柴又なのに、函館に転勤になった私。知り合いも友達もいない、職場の人とは仲良くなるつもりない。 さみしいから友達がほしい！ そこでハリポタが好きな私は、ロンドン旅…

「電気に嫌われる」シズタと「空を本気にさせる」ミズノ。出会った二人の大学生は、あの日語った夢を追う。

　トモダチ代行ネットワーク 　このSNSの主たる目的はたったひとつ。 　サービス利用者同士が知り合いや友達、恋人役などを演じることのみ。 　結婚式に呼ぶ知人役、両親に紹介する恋人…

僕は春が好きだった。 彼がそう言うから、僕は夏を消したんだ。