「動かない」を含む小説

菅原十人様の自主企画『100文字で小説を書きませんか』用に書いた小説です。１００文字、思った以上に少なかった……

夏の天体観測。夜の屋上。大好きな先輩に告白するチャンスだ。でも、足は震えて動かない。私は星に願う。どうか、この恋が叶いま–––「星に願ってる場合か」。私の願いは遮られた。目の前に…

　十数台の大型ダンプカーの列が、真夜中の幹線道路を猛スピードで走った。道なりの人家は明かり一つ無く、窓ガラスをガタガタと震わせていた。ダンプカーは、近くのトンネルから突如として現…

復興特区警察の刑事犬養智沙と渕上直夜の織り成す事件記録！ とある事件の初動捜査に動く犬養班だったが、不意をつかれたように事件が解決。遅れて現れた真鍋班の提示した動かぬ完璧な証拠に…

終末の世界、男と女が旅路でみつけたアンドロイドの少女は、もう動かない。 残された三つの音声データ、髪を留めない髪留め。 ほんの少しだけ昔々のあるところ、アンドロイドの少女と人間の…

日本上空の厚い雨雲が、まったく動かなくなり、半年以上大雨が続きました。天文台を首になったぼくと『乱暴君』は、またまた騒動に巻きこまれたのです。

サラリーマンになってもプロ野球選手になりたいという夢を捨てられない主人公。呼ばれもしないドラフト会議を毎年見ている悲しい現実。地元のプロ野球入団テストを受けに行き頭に死球を受け…

突然現れた赤い服の女。それは見ている間はぴくりとも動かず、見ていない間に音もなく近づいてくる。

オレの名前はトオル、ブシン工業高校の2年生。クラスメイトのユイやシェーレと一緒にダンジョン攻略してんだ。こいつは俺のロボ、キョウサン重工製四九式機工鎧特近型《ツワモノ》。え？　ロ…

スマートフォンのロック画面に、少女が居付くようになりました。 少女は動かない。目を放した隙に、少しだけ動く、奇妙な存在。 そんな少女との交流を通して、一人の男が少しずつ変わっ…

群馬県立長東高校。その高校二年生に二人の人気者がいた。そのうちの一人、高宮 湊には裏があった。 そんな湊ともう一人の人気者である疾風 悠人、そして他二人の女子生徒は学校の帰り道、…

仕事に疲れ切ったおっさんが微睡んでいると、妙な振動に気が付いた。 起き上がろとしても身体が動かない。このままでは会社に遅刻してしまう── 突然、視界がはっきりしたかと思ったらそこ…

　身体が思うように動かなくなり引退を決意した最後の試合。 　勝敗が決まる１ポイントを手に入れるため力を振り絞ってボールを追った。 　ラリーは五分も続き、この時だけは全盛期のように…

『夜霧』の二つ名を持つ冒険者、メル。彼は、家事担当を含めて十人しかいない少数精鋭クラン『紺色の霧』のクランマスター。ただ、メルはベッドとハンモックが好きで、気が向いた時にしか働か…

　死んだらどうなるの？動かなくなる 　死んだらどうなるの？朽ち果てる 　死んだらどうなるの？土に還る 　死んだらどうなるの？何もなくなる 　死んだらどうなるの？自然の肥やしになる…

【無口×対話×生×死】怒りを抱える指輪の宝石。何かを切っているときしか意識を持たない包丁。無機物と話せる青年。森の中に根づいた異様に美しい花。消えない痕を刻まれた大木。寂れた街角…

　俺はベンチだ。 　とある遊園地のアイスクリーム屋さんの横に設置されているベンチだ。どんな時でもここから動かず、このアイスクリーム屋さんの前を見守り続け、時にお客さんの尻を預かっ…

動かなければいいのに、私も時間も何もかも。

埋め込んだ少年と、埋め込まれた少年と、授かった人間達と、授けた人形の、 平和のために戦い、自由のために闘う物語。