「一本だたら」を含む小説

　敦人は大学生と間違えられるような若い小学校の教師。ある日、買い物帰りに暑さで倒れていた年上の人妻の那津を助けた。竹久夢二の絵に出てくるような儚げな那津に敦人は心を奪われた。那津…

主人公のザックとその相棒、ノーランは、西暦2071年のロサンゼルスで探偵業を営む。あるいは身辺調査、あるいはボディガードなど彼らの日常はまさにトラブルの連続。その身に襲い来る厄介…

　前世は平々凡々に生きていた主人公、青空　大樹は、死んで転生し、『元』ブリタニア王国、キャメロット城跡地で目を覚ます。 　木……、『賢者の木』として。 　足は無い（根っこ）腕…

ホラー・ショート・ストーリーズのスピンオフ作品です。 コロナ寡で孤独な日々を送る中年男性のもとに掛かって来た、見知らぬ女からの電話。つい夢中になってしまう主人公。しかし、相手が誰…

これはとある噂話だ。 大通りから一本……路地裏のさらに奥に「—―もう来るなよ」と、お店へと来てくれたお客さんに対して、帰り際そんなことをつぶやく店主が居るお店があるらしい。 あた…

　敵国に囚われ、三ヶ月が経過した。 　その間に、祖国からの知らせは一切ない。 　絶望の淵に追いやられたマルスの前に、どこからともなく一本の剣が現れた。 「何でこんなところに剣が…

青白い表情に陰険で冷酷な一本線の眼付き。小さい点のような瞳は死んだ魚ように濁っている。口は塞いだまま何一つ喋らない。その分、凡ゆる欲は吐き出さず内に溜め込み、虎視眈々と弱った獲物…

おさよは亭主の仙吉を思いやる、良くできた女房だった。 ※キセルの羅宇 (らう)とは、たばこを詰める火皿の雁首 (がんくび)と吸い口を繋ぐ部分のことで、羅宇屋は、その羅宇の掃除や…

──少年はかつての親友を見つける為、一人旅へ出る。剣はいつか野望のため深淵へと少年をいざなうから。 　旧バルケント王国は数千年前まで支配王の深い瘴気に覆われていたとされ、今は支…

一枚の絵を元にお話を書く企画で書いたものです。 人類が滅びた後の世界で、二つの種が芽吹きました。人間が好きだった彼らは、人間の姿を再現してみようと、少女の姿を取ることに成功しま…

剣士に最も不向きなエルフ族の剣士ーカルナ・フィンネ。 冒険者たちがダンジョン探索に励むこの町で、駆け出し冒険者のカルナは毎日剣を振っていた。 そこにひょっこり現れた少女は、この町…

2020年の晩秋にこの地上を去った親父へ向けた短歌集です。 そんな「親父」の死に際し、そしてその後も続く私の人生の中での「彼」の影響を歌にしていく予定です。 彼の晩年、私は心の底…

登録者数１万人。Vtuberだけでは生活費が足りないので、他の仕事と兼業で配信する日々。 そんなとき、いきなり登録者数１００万人の人気女性Vtuber夕暮月日（ゆうぐれつきひ）…

お役所の前の通りを真っすぐ言って、大きな松の木の分かれ道を左に行くと、大きな一本の桜の木があるという。 その桜はこの世の何よりも美しく、満開の時期になると、絵でも言葉でも表せない…

あんっ♡あんっ♡気持ちいいよぉ♡』　 なんだ、これは。 とある土曜日。画面の向こうで行われてる行為に目を奪われながら、俺こと初小岩実は驚愕していた。 俺宛の名前で送られてきたU…

--- ※最終更新がかなり前ですが、実は最近書き溜めが順調に進んでいるので、近々近況ノートの方で更新計画など公開できればと思っています。 --- 　それは異世界エルリアからの侵略…

山中に肝試しに行っていたヒカルとヒカリ。 二人が暗闇の中を歩いていると、淡く光る一本の竹を発見する。 「あれ、なに？」 護身用の鉈で恐る恐る、あるいは興味津々に竹を伐っていく…

通りから一本奥に入った場所に位置する喫茶店がある。 どこにでもある古臭い喫茶店だが、客入りは良い。 店先の小さな鉢植えには枯れかけた紫色の花が植えられていた。 実はこの鉢植え、た…